はじめに
人気女優が顔のホクロを取ったことがインターネット上で大きな話題になっています。ホクロはチャームポイントともいえますが、あまりに目立ちすぎると気になるもの。
また、若いうちはあまり目立たなかったホクロが、年とともに大きくなってきたような気がするという人も。
実はこれからの季節、そんな気になるホクロについて考えるのにうってつけの時期なのです。
マスクで隠せる&休みが長い冬は除去のチャンス
人前に出る仕事ではなくても、口元のホクロが目立って気になる、サイズが大きくなってきて洗顔の際にひっかいてしまうなど、顔のホクロに悩んでいる人もいるでしょう。顔のホクロを取りたいと思ったときは、どうしたらいいでしょうか?
皮膚科、美容皮膚科、形成外科を専門に扱う、銀座よしえクリニック大岡山院の吉田浩子院長に伺いました。
「まずは皮膚科や形成外科など専門とする医院を受診して、診察の結果、良性と分かればレーザーなどで除去することができます」と、吉田院長。
実は、この季節はホクロに関する相談が多い季節だそう。「除去後にできた傷をテープなどで覆って保護するので、年末年始など長期間仕事が休める時期に除去したいという人が増えます」(吉田院長)。また、冬の間はマスクで顔も隠せるのでテープが目立たないというメリットもあるようです。
ホクロのほとんどは良性。判断は専門医に
そもそも、ホクロとはいったいどうやってできるのでしょうか。吉田院長は「ホクロは遺伝的な要素もあるので、生まれつき多いという人もいます。また、皮膚への刺激によって発生する場合もあります」と説明します。
ひとくちにホクロといっても、医学上の分類では約10種類近くにも分かれています。黒くてすこし膨らんでいるのがホクロというイメージがありますが「膨らんでいるものもあれば、平らのものもあります」と、吉田院長。
また、ホクロはメラニン色素を持つ細胞が集まったもの。「細胞なので、年数を経過して大きくなるということもあり得ます」(吉田院長)。年をとってホクロが目立つようになったと感じても、気のせいではなさそうです。
ただ、良性か悪性かは素人目には判断がつかないもの。昔から「足の裏にできたホクロは危険」「急に大きくなったものは悪性」など、ホクロにまつわる「都市伝説」のようなものはたくさんあります。
「こんなところにホクロってあったかな」と心配になった経験はないでしょうか? でも、吉田院長によると悪性のホクロの代表的なものといわれる「メラノーマ」は10万人に1人とごくわずか。過剰に心配しすぎる必要はなさそうです。
「とはいえ、シミのようにみえて悪性という場合もないとはいえません。悪性が疑われた場合は生体検査に出すこともあるので、気になるものがあれば受診してください」(吉田院長)