はじめに

月々のソフトウェア利用料も必要

ラボットには、動きを支える内蔵コンピューターとして、標準的なスマートフォン並みのCPU以外に、ノートPCレベルのCPU、AI(人工知能)を支えるディープラーニング(音声の処理、画像の特定など)の処理に特化したアクセラレーターが搭載されています。充電スタンドにもCPUやインターネット接続機能が付いています。

気になる価格は、現在「ソロ(1体)」で、充電スタンドなど付属品の付いた価格が34万9,000円(税抜き、以下同)。「デュオ(2体)」は59万8,000円。これとは別に、ソフトウェア利用料として9,980円〜3万6,360円の「月額費用」もかかります(プラン別により月額に違い)。

もう少し具的的にかかる費用を見ると、ソロ(1体)を購入し、最も安い「ライトプラン」(月額9,980円)を1年間利用した場合でも、合計46万8,760円。デュオの場合、年間総額は80万円を下らないことになります。お値段については、少なくとも「かわいい」とばかりはいえないでしょう。

ソニーの「aibo」と比べてみると?

ちなみに、ソニーのペット型ロボット「aibo(アイボ)」の場合、充電スタンドなどの付属品付きで19万8,000円。ラボット同様に、別途必要な学習用につなげるクラウドの3年間の契約利用料は、一括払いで9万円(分割払いもあり)となっています。任意ですが、1年や3年といった延長保証の支払いもあり、最低で1台30万円前後の価格となります。

林代表によれば、機関投資家そして林代表自身が同社に最も期待しているのは「自動車産業をも超えるような新しい産業を生みだすこと」。調達済み資金の額からは、ロボット関連事業に対するビジネス界の期待の高さがうかがえます。


ラボットを抱く林代表。ソフトバンクの前にはトヨタ自動車にも所属していた経歴の持ち主

「効率中心でテクノロジーが進化したことで、人間も部品化し、人間から乖離してしまった。しかし、そのギャップを埋められるのもテクノロジー。今度は、逆に人間の心を癒し、元に戻す自己治癒力を引き出すようなテクノロジーの開発が必要とされる時だ」という林代表。今後の技術革新の実現の行く末が気になります。

この記事の感想を教えてください。