はじめに
引っ越し代の請求は可能?
捨てるのもダメ、管理会社も無視。そのような状況で借金取りと督促状が続けば、引っ越しを考えたくなることでしょう。その場合、費用を前居住者や管理会社に請求できないのでしょうか?
日高弁護士:「前の住民宛に郵便物が届いたとしても、取るべき対応というのは、郵便局へ連絡する程度のことです。その程度の手間を惜しんで、かえってより手間のかかる引越しをするというのは合理的ではないでしょうから、前の住民に対して引っ越し代などの費用を請求するというのは、難しいでしょう。」
自腹を切るしかないようですね…。
郵便局に連絡を
Kさんのようなケースは極めてまれですが、実際に起こらないとも言い切れません。現実に、賃貸物件では前の住人宛の郵便物が届くことはよくあるようです。そのような場合は、廃棄せず郵便局に連絡を入れてください。
そして借金取りが来る場合は、面倒ではありますがその都度説明しましょう。
取材対応弁護士:日高義允(法律事務所アルシエン)IT法務と刑事事件に注力しています。IT法務では、システム開発、アプリ開発、WEBサービス等をめぐる紛争や契約書・利用規約作成等に対応しています。また、刑事事件では、若手経営者からの依頼も多く、経営周りも含めたサポートを心がけています。
取材・文:櫻井哲夫