はじめに

主役は新婦から二人へ

また、結婚式の「主役は新婦」で新郎はおまけ……というような過去のイメージも大きく変わり、二人が主役という考え方がイマドキ。

「結婚式より前に入籍を行い、すでに二人の新生活をはじめている方が多く、結婚式のあり方が変わってきています。結婚式は、周囲に対して『これから2人で頑張っていきます』という宣言の場であり、自己表現の場というスタイルに変化しています。男性も準備に参加するようになってきているので、こだわりが強まっていますね」

最新の衣装総額も、新婦が47.4万円と2010年調査から4.6万円増加したのに比例して、まだ男女差は大きいですが、新郎側も16.7万円と1.7万円増加しています。

「ありのまま婚」が主流に

冒頭に紹介したように結婚式費用の平均値が上がる一方で、10万円以下で行える結婚式や、写真だけで済ませるフォト婚、挙式自体をしないなど、従来の慣習にこだわらないカップルも。

「今の時代、結婚式は『やらなければいけないもの』ではなくなっています。なんのために結婚式をするのか。そこに意味や意義がなければ行う必要はないと考えるカップルも一定数いらっしゃいます」

実際に婚姻届けを出したカップルのうち、結婚式を行うのは68%。ただ、なにもしないという人は11%で、残りの21%の人は家族のみの食事会や友達を呼んだパーティなど、さまざまなかたちで記念イベントを開催しているそうです。

「挙式、披露宴の内容も変わってきています。人前式をする人も増えましたね。ほかにも披露宴でたくさんの人がスピーチをするような演出は少なくなり、ゲストとの歓談が中心に。プログラムを詰め込むのではなく、交流しやすい居心地のいい空間演出にこだわる人が多くなっています」

また最近は、ほかにもさまざまな場面で多様化が見られるようです。

「例えば、席次。これまでの常識では、ご両家の席は末席ですが、結婚したことでお二人が本当に感謝の気持ちを伝えたいのはお父さんお母さんですよね。そこで、両親の席を、高砂の目の前に置いたという例もあります。これまでのルールにとらわれず、自分たちの価値観に合わせて作り上げる“ありのまま婚”が広がっています」

 ドレスコードは「デニム」みんなでコーディネート

今後、結婚式は「さらに多様化が進む」という鈴木さん。

「結婚式を挙げなかったことを悔やんでいる方には多く出会いますが、挙げたことを後悔している人はほとんどいません。結婚式は無理して行わなくてはならないものではありませんが、だからこそ、ぜひ自分たちらしい式をしてほしい」と正直な想いを教えてくれました。

「結婚式は二人のはじめての大きな買い物という見方もできます。そこでお互いの価値観のすり合わせていく経験は、その後の夫婦生活にとってもよい影響があります。また、お互いの友人や家族が一堂に会して、その前で二人の未来を誓い合うという行為も結婚式でしかできないかけがえのないもの。人間関係や人生に深みが出るからこそ、時代が変わっても残っている習慣なのだと思います」

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