はじめに
「アンチ度」ナンバーワンは福岡県
今回、「男性の働く妻へのアンチ度」を見るために使用したのは、内閣府の「地域における女性の活躍に関する意識調査」のデータです。都道府県別に性別・年代を国勢調査の分布に準拠するよう、各都道府県500人・合計2万3,500人の回答者を抽出していますので、できる限り調査対象に偏りがないように設計されたデータといえます。
この内閣府の調査の中に、回答者が「夫が外で働き、妻が家を守ることが理想」かどうかを尋ねた質問があります。「一般的にそう思うか」という建前を聞いた質問と、「あなた自身はどうか」という本音を聞いた質問のうち、「あなた自身はどう思うか」を男性に尋ねた結果をピックアップしました。
上表は「自分は夫が外で働き、妻が家を守ることが理想である」という考え方に対し、「そう思う」「ややそう思う」と回答した男性の合計割合を計算し、多い順に並べています。このデータ結果からは「その都道府県の男性の平均的な価値観」が見えてくることになります。
結婚後も「理解ある夫のもとで」就業を継続したい女性にとって、かなり厳しい状況になりがちであるといえる上位5エリアは、
1位:福岡県
2位:山口県
3位:奈良県
4位:三重県
5位:愛知県
でした。すべて中部エリアよりも西側、という結果です。
僅差とはいえ、続いて上位10エリア入りしたのは、
6位:和歌山県
7位:兵庫県、長崎県
9位:愛媛県
10位:宮城県
です。宮城県以外はやはり中部エリアから見て西側ばかりという興味深い結果となっています。
データからは、平均的に見ると西日本側の男性のほうが「夫が外で働き、妻が家を守ることが僕の理想」という男性が多い傾向にあるようです。そのため、結婚後もしっかり働いて社会貢献していきたい、といった希望の女性は、もし婚活したいと思う相手が該当するエリアの男性であるならば、「彼ならきっと大丈夫」ではなく、特に結婚前によくよく話を詰めておいたほうが良さそうです。