はじめに

水・土・日休みの「週休3日制」を導入しているから、毎日が「休日」か「休日明け」か「休日前」――。スタートアップ企業「600(ろっぴゃく)」の社長が投稿したツイートが、8万リツイート以上されるなど話題になっています。

同社の事業内容は「ミニ無人コンビニ」の運営。どのようなサービスを提供している企業なのか、8月7日に開かれたメディア向け体験会の内容から探ります。


5人の採用枠に600人以上が殺到

「600」の久保渓社長が7月16日にツイートして話題になった「完全週休3日制度」は、2017年6月の創業時から導入しているもの。採用活動の一環で投稿したツイートが拡散され、5人の募集枠に600人以上の応募が殺到しました。

「社員数が10人ちょっとの規模の会社なので、これ以上応募いただいてもさばくことができないと、締め切らせていただきました」(久保社長)

無人コンビニ

久保社長によると、週休3日を実現している同社の人員は、インターンを合わせても20人弱。しかし、人員数を超える40以上の部署があります。その理由は、1人で3〜4の役割を兼務することで取捨選択や優先順位付けがしやすくなり、週休3日でも成果を出せるから。

自身の他に人がいなかった創業時から30ほどの部署があり、社員が増えるたびに権限委譲してきたといいます。

また、同社は暮らしの時間を大切にすることにこだわり、女性社員だけでなく男性社員にも2ヵ月の育児休暇の取得を義務付けています。久保社長を含め、子供のいる社員が定時退社できる環境も整備済みです。

オフィス向け「無人コンビニ」とは?

そんな同社が手掛けている、オフィス向けにキャッシュレスの「ミニ無人コンビニ」サービス。クレジットカードを読み込ませるとショーケース型の専用冷蔵庫の扉が開き、RFIDタグ付きの商品を取り出した分だけ、金額が自動計算される仕組みです。

弁当や飲料だけでなく、マスクや文房具といった日用品など600種類の商品を設置可能。サービス導入にかかる費用は、月額3万〜5万円(プランによって変動)。社員向けの福利厚生として利用されるケースが多いようで、商品は基本的に定価での販売となります。

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トヨタ自動車、KDDI、LINEなどの大企業や、スタートアップ企業での導入が進み、これまでの設置契約数は88台。累計商品販売数は4万6,700個です。

日鉄興和不動産との提携により、マンションのロビーへの設置も強化しています。新たに導入を始めた筐体は、内容量が従来のタイプより約20%増加。マンションでの設置ニーズのある、ファミリーサイズの調味料や粉類のほか、トイレットペーパーなどサイズの大きい日用品に対応しました。

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