はじめに

「スメルハラスメント」という言葉が一般化したように、悪臭を振りまくことは迷惑を通り越して、“嫌がらせ”と認識される昨今。高度経済成長期のように「身だしなみなど気にかけず仕事をする」という姿勢は決して美徳ではありません。

依然として「男性が見た目を気にするなんて」という風潮も一部には残っていますが、仕事をする際、周囲との調和を乱すことはビジネス的にマイナスです。特にニオイは理屈ではなく、生理的な嫌悪感を相手に与えて「同じ空間にいたくない」とさえ感じさせます。

これでは仕事どころではありません。つまり、経済的損失です。一度、「クサい人」というレッテルを貼られると、それをリカバーするのはかなり困難です。

つまり、性別や年齢を問わず、誰でも普段からニオイケアを徹底する必要があります。今回は汗臭や体臭をケアするスマートなデオドラント方法について、考えてみましょう。


男性の9割がワキ臭を持っている?

まず、ニオイの元となるのは大きく2つ。汗と脂です。汗にはさらに2つ種類があり、体温調節のためのエクリン腺由来の汗は出た瞬間は無臭。しかし、皮膚の常在菌によって分解されると、酸っぱいニオイがするとされます。

また、腋や脚の付け根などに集中するアポクリン腺由来の汗はたんぱく質や脂質を含んでおり、もともとニオイがあります。ねっとりとして、黄色です。これが多いと、体臭は強くなるとされています。

マンダムの調査によると、日本人男性のワキ臭には7つのタイプがあるそうです。この調査によると、「10~60歳代の日本人男性118人の中で、9割が他人に感じられる程度のワキ臭を持っている」ということが判明しているといいます。

これは男性の調査ですが、女性も対岸の火事ではありません。従来、無臭と言われてきた日本人も、食生活やライフスタイル全般の変化から、体質が変化してきているのかもしれません。

皮脂も悪臭のモト

次に皮脂ですが、これも常在菌に分解されて悪臭の原因となります。最も有名なのは「加齢臭」でしょう。これは2000年に資生堂が発見した「ノネナール」という物質で、脂肪酸の一種。耳の後ろや背中などから出て、チーズのような発酵臭、古い本のようなニオイなどと言われます。

その後、マンダムが働き盛りの30~40代の男性の主に後頭部などから発生する「ジアセチル」(ミドル脂臭)を発見。こちらも話題になりました。

つまり、年齢によって種類は変化するものの、ニオイの元は出続けるということ。男性ばかりではなく、ホルモンバランスが崩れると女性でもこれらは多く分泌されるので、要注意です。

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