はじめに

失恋後に目覚めたのは

夜の世界に戻った彼女は、今、とある地方のクラブで働いている。ようやく「接客業」に目覚め、客に合わせた会話ができるよう、新聞や本を読み、内面を充実させるよう努力しているといいます。

「あの失恋は、当時、大きな痛手でした。でもあれを経て、私も本気で人を愛することができると思えるようになりました。今はやっとプロのホステスとしての意識が芽生えたところですね。男性に媚びて整形をするのはやめましたけど、自分のお金でヒアルロン酸やボトックスを入れたりはしています。いつまでもきれいでいたい気持ちに変わりはありませんね。外見も内面もね」

そう言ったあと、彼女はしばらく考えてからぽつりと言いました。

「それでもやっぱり、まだ整形したい気持ちはあります。自分を変えていくこと自体に魅せられているのかもしれません」

常にフレッシュな自分でいたい。きれいでいないといけない。そんな強迫観念は簡単には払拭されないものなのかもしれません。

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