はじめに

「音声メディア」と「VRライブ」も

動画メディアの後には、音声メディアを始める計画。集中して聞きたくなる情報量の多いコンテンツを、ニッポン放送と展開予定です。

ほかにも、β版としてスタートさせていたライブプラットフォームサービス「SHOWSTAGE(ショウステージ)」を正式発表。VR(仮想現実)空間での生ライブで、自分も同じ空間にいるかのように体感できるというものです。AR(拡張現実)機能も年内に追加予定で、現実の映像に重ねてライブ映像を視聴できるようになります。

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新規戦略として発表された「動画メディア」「音声メディア」「ライブ」ですが、既存のSHOWROOM事業との関連はどこにあるのでしょうか。これら3つに共通点として、前田社長は「すべてステージだと言える」と語ります。

今までのSHOWROOMは、ファンが0人のところから1,000人ぐらいの規模まで広げるのを得意としていました。しかし、マスの世界でスターにするには力不足だったとして、「SHOWROOMが演者の方にとって、必ずしも夢の舞台ではなかったという経営課題がありました」と総括します。

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SHOWROOMの中でトップの人気を得ている演者はそれでは満足せずに、テレビ、映画、雑誌などでの活動に進んでいるといいます。「テレビや映画のように遠い世界ではなく、もう少し身近なスマートフォンの中に、みんなの憧れる世界(ステージ)を作れるんじゃないか」(同)。

「エンタメに拡大」の背景

SHOWROOM事業は、会員登録者が330万人。唐澤俊輔COO(最高執行責任者)の説明によると、AKB48グループなど有名タレントの出演や、テレビ出演などを出口とするイベントの実施、ジャンルの拡大、といった方法でユーザー数を増やしてきました。

収益の源泉は「ギフティング」という投げ銭システム。今後は新たに、企業からの応援スポンサーも始める予定です。

11月には電通やニッポン放送など7社から資金調達と、親会社であるDeNAの保有する株式の一部譲渡により、対価として31億円の得たSHOWROOM。今年度中に再度、同様の資金調達を実施することで、DeNAの連結子会社から外れることを目指すといいます。

ライブ配信だけでなく「エンタメ」に対象を拡大して、より大きな市場を狙う新戦略で、より多くのユーザーを獲得することができるでしょうか。

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