はじめに

我が家は対象?所得制限の確認を!

上記の約910万円や約590万円というのは、あくまでも目安となる年収です。正確には「所得割額」から判断します。そして、2020年7月分以降からは判定基準が変わって「課税標準額」による判断となります。

所得割額や課税標準額は、年収だけでなく、扶養家族の人数や年齢、医療費控除などの各種控除の有無などでも大きく変わります。たとえば、両親共働き(両親の収入は同額)で子どもが2人(高校生と大学生)いる家庭であれば、所得制限の目安は「約910万円でなく約1,090万円以下」、「約590万円でなく約740万円以下」となります。

我が家の場合はどうなのかは市区町村の発行している書類などから確認することができます。所得制限に近い年収の家庭は特に、きちんと確認しておくことをおすすめします。

<所得制限の確認方法>

私立高校の教育費準備の注意点

今回の制度改正により私立高校への進学を考える家庭も増えることでしょう。しかし、支援金はあくまでも授業料相当額だけです。実際に負担する金額がどのくらいになるのかをしっかりと確認し、必要に応じて大学進学のための受験や進学のためのお金のことも視野に入れながら教育費が準備できそうかを判断することが大切です。

<私立高校の教育費準備のポイント>

・進学する私立高校の納付額(授業料だけでなく施設費や教材費なども)を確認する
・我が家がもらえる高等学校等就学支援金の支給上限額を確認する
・入学前後にかかるまとまったお金(入学金、制服代、授業料など)を準備する
・大学受験や進学時の教育費準備も計画する

また、私立高校の支援金は実際に受給できる時期が高校や自治体によって異なります。たとえ十分な金額が支給される家庭であっても、一時的に自己負担をする必要があると想定して教育費を準備しておきましょう。

もしも資金が足りないときは、必要に応じて高校向けの奨学金や教育ローン、生命保険の契約者貸付制度などをうまく活用して乗り切っていきましょう。

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