はじめに
上質な乗り心地に磨きがかかった
走り出してまず感じるのは、相変わらずの走りの上質感です。4輪でしっかりと路面を捉えながら、どっしりとした安定感はなんなんでしょうか? 新しい世代のプラットフォームのお陰、専用にチューニングされたサスペンションのお陰、そして4WDのお陰、そのすべてが混ざり合って、なんとも穏やかでしなやかで、まったくドタバタしない乗り心地を実現しているのです。
この辺の走りの味わい、安定の信頼感も老舗の味わいとでも言いますか、なにも不安になる部分がないのです。実は試乗車が季節柄スタッドレスを装着していたこともあるのでしょうが、路面からの突き上げなどはかなりソフトに感じます。このマイナーチェンジモデルが登場した直後にも試乗しているのですが、その時はサマータイヤでしたが、措置の時よりさらに衝撃が柔らかく感じました。
シートの座り心地やホールド性は良好。居住性もいいです
何よりもサスペンションのチューニングがこのXVにピッタリです。上下動のストロークがゆとりを持って確保されていますから、うねりなどもフワ~ッという感じでクリアしていってくれます。
もちろんコーナリングでもドタバタした感じはありません。一度、ステアリングをコーナーに合わせて切り込んでいけば、素直にボディが傾き、外側のタイヤでコーナーのRをなぞるようにうねりや衝撃をいなしながら曲がっていきます。ぜんぜん、ドタバタしたところがないんです。正直に言えば、もう1台の大黒柱的存在、インプレッサよりも個人的にはこちらの乗り心地の方が好きです。
そしてこの上質感のもう一つの要因と言えばスバルのハイブリッドシステム、e-BOXERの仕上げの良さだと思います。とにかく走り出しからモーターのアシストを得ながらスムーズな制御によって、スルスルッと加速していくのです。
そのフィーリングは無理矢理感もなければ、ましてや息切れ感とか、そういう感じがほとんどなく、レスポンスよく、しかしジェントリーに速度を上げていく、ハイブリッドの制御は何ともいい味付けだと感じます。確かにハイブリッドシステムを搭載することで150㎏ほど重くなっているのですが、それがいい方向に作用している部分だと思います。