はじめに
自重筋トレのメリット
・道具を使わずにどこでもできる
私はよく 「自重筋トレは言い訳ができない」と言います。種目さえ知っていれば、いつでもどこでも身体一つでできて、かつ、好きな負荷を選べるからです。
場所がないとトレーニングできないと考えがちですが、自重筋トレの種目には、オフィスの休憩室や通勤電車の中など、狭い場所でもできるものがたくさんあります。
さらにいいことに、どんな服装でも可能です。私のセミナーでは、その場で着替えずにできるメニューをいくつか入れておき、参加者にその場でやってもらっています。たとえば、スーツ姿で来た参加者に、そのまま自重筋トレをやってもらう。「ほら、みなさん、スーツでもできましたよね? また一つ言い訳がなくなりましたね」と言うと、みなさん「やられた!」とおっしゃいます。それぐらい手軽にできるのが自重筋トレのいいところなのです。
前でも書きましたが、私は飲み会などたくさん食べることが予想される機会の前には、居酒屋のトイレの個室で片脚スクワットをやることもあります。食事の前に運動しておくと、 糖分が優先的に筋肉に回りやすくなるからです。トイレの中の片脚スクワットでも、限界までやれば、出て来た時に「どうしたの?」と言われるぐらいにはへとへとになれます。
また、道具を使うとしても、タオルなど身近な道具だけで済みます。
・負荷を調節するのが簡単
ダンベルなどの器具に比べ、負荷を調節するのも簡単です。筋トレを続けていると、だんだん今の負荷を軽く感じるようになってきます。楽になるということは負荷が足りていないということ。そうした時、種目を変えることで簡単に負荷を調節できます。
通常のプッシュアップの場合、胸にかかる負荷は体重の約60%です。しかし、負荷を下げたい場合、膝つきや30㎝の台に手をついて行うと50%。逆に、台の上に載せて足の位置を高くしていくと負荷が上がっていく。重心がいかに胸に近づくかで強度が変わります。
仮に今、マックスの負荷(プッシュアップなら足を上げている状態)でトレーニングしていて、さらに負荷をかけたい時には、回数を増やせばいいのです。プッシュアップが10回できたら、次は20回。もしくはセット数を増やす、収縮速度を変える。こうして簡単に強度を変えられます。
自重筋トレの負荷は、いわば「自分の気持ち」。頑張りたいと思えば簡単に重くすることができるし、トレーニング中でも少し軽めにしたいと感じたらすぐに変えればいい。ただし、一人で続けるモチベーションを維持することが全て。それだけの意志の強さが不可欠です。