はじめに
女性が別居を選ぶ理由と、男性が別居を選ぶ理由
しかし男女別にみると、女性の方が離婚よりも別居を選ぶ割合が高く、約60%が別居を選択していることがわかります。
離婚ではなく、あえて別居を選択した理由について以下のような声が寄せられています。
「子供がいるので離婚となると大げさになってしまうため」(40代女性)
「まだ子供が生まれたばかりで自分で自立して生活する自信がなかったので、とりあえず自分の実家に戻ることで別居の道を選びました」(40代女性)
女性は、子供のことや経済的な事情を考えるとなかなか離婚に踏み切れずに別居を選択している人が多いようです。ただ、離婚後に女性がひとりで生きていく、またはひとりで子育てをしていくには経済的に自立する必要がありますが、別居中の生活については必ずしもその必要はないといいます。
離婚問題に詳しいしのだ法律事務所の篠田大地弁護士によると、「別居をしても、収入が高い側(多くは男性)は配偶者に対して、婚姻費用を支払う義務があります。もし支払ってくれない場合には、調停や審判といった手続きを取って請求することができます」。
一方の男性側にも、子供のことを考えて別居を選んだという声はあったものの、妻と復縁できる可能性があるから別居を選択したという意見も多く見られました。
「好きな気持ちは変わらなかったので」(20代男性)
「まだお互い好きで復縁できる可能性があったため」(30代男性)
生活費を無断で使う、モラハラ、DV…女性が離婚を決断するとき
では、別居ではなく離婚を選んだ女性は、どんな理由からその決断をしたのでしょうか。
「金銭的な問題だったので、別居では解決されないと判断したため」(30代女性)
「夫からの暴力が酷くて、別居してもまた会ったときに暴力を振るわれる可能性があると感じたため」(20代女性)
性格の不一致など一般的な理由を挙げる人ももちろん多く見られたそうですが、精神的に追い詰めるモラハラ、DV、借金など、すぐに離婚しなければ妻自身に大きな被害が及ぶために否応なしに離婚を選択した人もいることがわかります。
一方男性では、妻との関係修復が難しいと判断すると離婚に踏みきるといった声が多く寄せられたといいます。
「別居しても関係が修復できるとは考えられなかった。あときっちりとけじめをつけたかった」(40代男性)
「やり直せる余地は無いと判断したので、離婚を選択しました」(30代男性)
別居を選んだ際に復縁の可能性を挙げる声が多かったことからも、男性は配偶者との関係性が別居か離婚かの大きな決め手になっているようです。