はじめに
「3組に1組」が離婚しているといわれる現代。「平成27年人口動態統計(確定数)の概況」によると、年間の離婚件数は22万6,215組と実際に少なくはなく、前年より増加しています。
離婚が成立するまでの間も、夫婦の話し合いや公正証書の作成などで大変ですが、いざ離婚成立した後の手続きも重要です。とくに子連れ離婚の場合、大切な手続きが多くあります。今回はその具体的な方法や注意点をご紹介します。
離婚時の主な手続き
離婚届を役所に提出し、離婚が成立すると、さまざまな手続きが必要になります。今回の記事では母親が子供を引き取って養育する場合を例に、主な手続きについてご紹介します。
・住民票の移動(世帯主の変更)
・子供の戸籍変更の届出
・児童扶養手当の申請
・ひとり親家庭の医療費助成の申請
・児童手当の受取人の変更
・年末調整で寡婦控除の申請
・年金分割の申請
・子供保険の契約者変更
・子供の学校に世帯主の変更
・加入保険の契約変更
まずはじめに主なものをピックアップしてみました。
離婚成立でほっと一息つく間もなく、たくさんの申請に追われると思うと少し気が遠くなる……という方もいらっしゃるかもしれません。しかし、いずれも重要な事項なので、離婚後の子供との生活のために忘れずに変更作業を行いましょう。
母親が元配偶者の扶養に入っていた場合
もし母親が元配偶者の扶養に入っていた場合は、ご自身の年金や保険の手続きも必要です。
・国民年金(あるいは職場の厚生年金)に加入
・国民健康保険(あるいは職場の健康保険)に加入
ほかにも持家の方は名義や住宅ローンの変更などが発生します。現状を把握して手続きを忘れないようにしましょう。
そして、よくご相談を受けるのが「離婚後の戸籍」について。離婚後、子供の戸籍をどうするか、そしてその際に気をつけるべきことを解説します。