はじめに

夫と義母のモラハラに耐えて

子どもたちが5歳と3歳のとき、夫がひとり暮らしの義母を引き取ると勝手に決めてしまいました。

「何の相談もなく、ある日突然、義母との生活が始まりました。子育てに家事にとすべてに口を出されておかしくなりそうでしたね。夫に言っても、『うまくやってくれよ』『仕事以外で煩わされたくない』と逃げるだけ」

義母は当時60代半ば。まだまだ元気で、家の中を牛耳っていきます。電気代が高い、もっと節約しろと言いながら、自分はあちこち電気をつけっぱなし。

「私は主婦としても母としても、自分を確立できないまま、夫や義母に翻弄されていました。夫は『おまえは嫁なんだから、オレの母親の言うことに従っていればいいんだよ』と。このままじゃいけない、義母がいるなら私は仕事をしようと思ったのが34歳のときでした」

夫や義母の反対を押し切ってパートで仕事をするようになったサトエさんは、改めて働くこととは、母親とは、人としてどう生きたらいいのかなどを考え直すことになりました。

「女性の多い職場だったんですが、シングルマザーでがんばっている人、仕事を掛け持ちしている人などがたくさんいました。中には子どものころに両親が離婚して苦労しながら定時制高校に通いながら働いている人もいて。私は生きることをないがしろにしてきたと痛感したんです」

38歳のとき父が、そして40歳のときに母が亡くなりました。

「母のときは最後に少しだけ病院に通って話をすることができました。最後まで『あなたをうまく育てられなかったことは後悔している』と言っていましたが、私はそんな母の言葉も受け流せた。こういう母にはなるまいと再確認できましたしね」

サトエさんにとって、子どもたちは宝もの。自分と違って自由に人生を歩んでいってほしいと願っていました。そのためにも彼女はお金を貯めたかったのです。自分にお金があれば、夫や義母が反対しても、子どもに好きな道を歩ませてやれるかもしれないから。

そしてまったく期待していなかったところへ、親の遺産が入ると知らされたのです。相続税を払っても億というお金が入ることになりました。

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