はじめに
那須のキャンプ場から一般道で国道289号線、そして会津下郷に抜け、そこからは国道121号線で会津若松までのワインディングです。途中には「塔のへつり」とか「大内宿」、そして「鶴ヶ城」といった名所旧跡がズラリと登場するルート。残念ながら楽しんでいる時間もなかった上に、途中の山道は雪があまりなく、なんとも快適なドライ路面走行。ただ路面は適度に荒れていてSTIスポーツの足の硬さのようなものを感じるかと、乗り心地を心配していました。ところが突き上げもなく、電子制御可変ダンパーと剛性の高いシャシがいい仕事をしてくれていました。途中で減衰力をコンフォート、ノーマル、スポーツなどとモードを変更してチェックすると、強弱の差は感じられても不快に感じるモードがなかったのです。つねにフラットな姿勢を維持したまま、こちらも快適な一般道走行です。
ただ、このドライブのスタート時からマスクをしていたのですが、時々ドライバーモニタリングシステムによって「居眠り警告」が点灯します。マスクをしていたことが原因なのか、私自身の表情の問題なのか分からないのですが……。新型コロナ禍という状況に応じて、マスク着用(黒以外)でも表情を読み取れるようにアップデイトが行われたと聞いていたのですが、マスクを外すと警告の頻度は減ったように感じます。
色々なことを試しながらフラットで快適な感触とともにドライブを続けてきました。少々のんびりし過ぎたのでしょうか会津若松に到着したのは、日がとっぷりと暮れてしまってから。すでに夕食の時間帯です。今回は気ままなドライブ旅なので予約に縛られる宿は確保せず、車中泊と決めていました。新潟に通じる国道49号線沿いにある「道の駅あいづ 湯川・会津坂下」に飛び込みました。寝袋に入って過ごせばアイドリングは不要です。
4:2:4の分割できるリアシートのシートバックを前方に倒して寝袋を広げます。この時、助かるのはレヴォーグの荷室の床がほぼフラットになることです。寝返りが自由に行えますから本当に快適に就寝できます。もちろん今回も爆睡です。
翌朝目覚めると周りは霧でほぼ真っ白。外気温はマイナス3度を示しています。周辺の果樹園の枝を霧氷が美しく飾っていました。ホワイトアウトとまでは乳白色の中にいるような状況でもACCはしっかりと追従や車線認識をこなしながら不安なく走り出しました。幹線道路以外には、まだ雪がけっこう残っていますが、北海道などの雪道とは違い、こちらは均一の路面状況は少なく、まだらな状態の凍結路面が連続します。
今日の最初の目的地は福島県喜多方市山都町にある「宮古そばの里」に向かう途中もまさにそんなコンディションでした。国道459号線の福島県と新潟県との県境近くにある宮古地区は標高500mほどのところにあり、古くからそば畑が広がっています。寒暖差や土壌のおかげで、上質なそばの栽培が可能だとのこと。