はじめに
残価設定ローンは驚きの55%
魅力満載のMX-30 EVですが、購入方法に関してもチャレンジな仕組みを導入しています。
元々マツダには「スカイプラン」と呼ばれる「残価設定型クレジットプラン」が用意されています。
簡単に言えば最初に設定した年数が終了した際の「残価率」から支払額を計算し、月々の負担を軽くする考えですが、MX-30 EVは3年プランの場合、従来のガソリン車と同等の55%を設定しました。
リアドアのガラス部に装着される「ELECTRIC」のステッカーがさりげなくEVを主張します
これがどの位凄いかと言うと、実は車種にもよりますが、バッテリーの劣化なども含めてピュアEVの残価率はあまり高くありません。当然残価設定型クレジットプランを組むと残価率はガソリン車より大きく下回るケースも多いのです。もちろん、スカイプランの場合でも4年プランでは43%と数字は落ちてしまいます。つまりマツダとしては効率的な買換を促進するためにもこの3年プランを積極的に推していくことが予想されます。
ざっくりとした見積もりでも通常のクレジットプランと比較しても月々の支払額は7万円!以上下げられますし(ボーナス時の支払いは同じとして計算)、基本は最終支払い終了後には車両は返却になりますが(買い取りも可能)、MX-30 EVには特にマッチングの良いプランと思います。
最終章には本命が登場予定
MX-30は冒頭に述べたようにマツダのLCA戦略においての重要なポジションとも言えるクルマです。
特に2022年度に発売予定のRE(ロータリーエンジン)を発電機として使うレンジエクステンダー車が本命で、これが発売されれば、EVの泣き所でもある航続距離の問題は一気に解決します。
もちろん車両価格が現状のEVに比べてどの位上昇するかは予想もつきません。ただ今回のEVはフル充電でカタログ上は256km、実際の走行でもエアコンやヒーターを入れると200km強と利用シーンには制限が付くことになります。それでもこのクルマが持つハンドリングの上質さは買いと思いました。マツダにはロードスターという世界に誇るスポーツカーがありますが、それとは別の次元で現状マツダ車最高の乗り味ではないか、とある種の感銘を受けたほどです。
最後に竹内主査によれば「MX-30はマイルドハイブリッドが第一章、EVが第二章、そしてREマルチ電動化が最終章(第三章)、これでまずは一度完結する」とのことです。その先はまだまだ秘密?のようですが、第二章であるEVの走りが驚くほどの性能だったことからも最終章である「REレンジエクステンダー」に大きな期待をしてしまうのは素直な気持ちだと感じています。