はじめに

新型コロナウィルスの影響で日経平均株価は2020年3月に一時1万6,000円台まで下がりましたが、2021年2月には3万円台に到達しました。約11ヶ月の間に急上昇したわけですが、これから株式投資を始めようと考えている人も多いのではないでしょうか。

私は日頃からファイナンシャルプランナーとして活動しています。今回は扶養内の主婦が株式投資を始める際の注意点について、実際の相談事例をもとに解説します。


つみたてNISA口座で株式投資ができるか確認を!

相談者は50代のAさん、夫の社会保険の扶養に入るためパート勤務の収入を年間130万円以内に調整して働いています。

2年程前につみたてNISAを始めたそう。昨年のコロナショック時に評価額が積立額を下回り、初めての投資だったためこのまま積立を続けていいものか不安はあったものの、長期間の積立が基本という原則を守りそのまま続けていました。すると、数か月後に評価額はプラスを回復、2021年7月現在、保有期間1年6か月ながらプラス20%の損益率となっているそうです。

つみたてNISAの運用が順調に進んでいることに満足しているAさんは、株式投資にも興味を持ち始めたそうです。しかし、株式投資を始めることで扶養がどうなるかが心配だと話します。

扶養については後ほど詳しくお伝えするとして、まずは、株式投資を行う場合、証券会社への口座開設が必要になることをお伝えしました。というのも、Aさんは銀行でつみたてNISAの口座を持っているので、そこでは株式投資を行うことはできません。銀行と証券会社では扱う金融商品が異なるからです。

初心者にオススメの証券会社は?

証券会社を選ぶときに注意すべき点はいくつかあります。Aさんのように、はじめての株式投資であれば、使い勝手の良さと手数料の安さを重視したいところです。

証券会社は総合証券とネット証券に大別されます。総合証券は実店舗があり顧客対応窓口を備えており、投資の助言を受け取ることもできますし、株式売買の注文は店頭、コールセンター、インターネットの利用が可能です。

一方、ネット証券では取引は原則全てオンラインで行います。フリーダイヤルのコールセンターのサポート体制はあるものの総合証券の対面相談には及びません。ただし、ネット証券の最大の魅力は取引手数料の安さにあります。

総合証券、ネット証券いずれも一長一短がありますが、パソコンやスマホでの操作に問題がなければ、手数料の安いネット証券での口座開設をオススメします。例えば、20万円以下の株式売買であれば、ネット証券で100円程の手数料で済むいっぽうで、総合証券では10倍の1,000円程の手数料がかかることもあります。

インターネットの比較サイトを参照すれば各証券会社の手数料やサービス内容を確認できるので参考にしてください。

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