はじめに

長引く感染拡大とそれに伴う緊急事態宣言延長の影響を受けて、倒産する企業が増えています。

帝国データバンクの調査によると、昨年よりも今年のほうが企業の倒産ペースが加速。これまで苦境に立たされてきた飲食業、観光業のほか、思いも寄らない企業も追い込まれ、コロナ禍ならではの倒産が散見されます。

また、今年に入って倒産件数が増え、これからさらに増えると予想される業界があるといいます。


靴磨き業者、鉄道の忘れもの仕入れ業者も。昨年よりも倒産ペース加速

リモートワークの増加により、靴磨き業者が破産。鉄道に置き忘れられたものを仕入れ販売していた企業は、鉄道利用者の減少によって忘れ物(販売物)を仕入れることができなくなり、事業継続を断念――。

長引く感染拡大の影響を受けて、倒産する企業が後をたちません。そして、そのペースは加速しているといいます。
帝国データバンクの調査によると、2020年は845件だった倒産発生件数は、2021年1,155件に増加。特に今年3月以降、その傾向が顕著になっています。

(出典:帝国データバンク)

新型コロナの影響を受けて倒産した企業がはじめて確認されたのは、2020年2月26日。それから現在までで全国の倒産件数は2,000件以上に上るといいます。

ウッドショックが重なり、建設・工事業が苦境に

長引く自粛生活で、最もあおりを受けているのが「飲食店」です。業種別の倒産件数は最多になっています。

(出典:帝国データバンク)

次に続くのが「建設・工事業」。「今年に入り、最も勢いを増しているのが建設・工事業です。これからも倒産企業が増え続けると思います」(同社情報部 綱島千咲さん)。

建設・工事業は、同じく新型コロナの影響を受けて売上を大きく減らした飲食店、ホテル・旅館、アパレルとの連動性が高いため、その店舗の休業や閉鎖、倒産により受注が大きく減少。その影響が、昨年末から倒産という形で表面化しているといいます。

また、世界的に木材の価格が高騰しているウッドショックの影響で収益化が難しくなり、これからさらに倒産に陥る事業者が増えると危惧されているのです。

また、旅行代理店、観光バス、レンタカー、土産物店などの観光関連事業者も「緊急事態宣言が長引くと、さらに倒産が目立ってくる可能性が高いと考えます」。その他、アミューズメント施設、カラオケボックス、ゴルフ場、フィットネスクラブ、テニススクールなどの娯楽関連事業者も厳しい状況に立たされているといいます。