はじめに

「愛でお金は買えない」なんてことをよく聞きますが、愛を継続させるためにはお金が役に立つということは、みなさんも経験上よくご存じでしょう。

付き合い始めの時期は「お金なんていらない」と思っていても、結婚相手として意識すればするほど、相手のお金に対する価値観が気になってしまうのが世の常。しかし、ストレートに「どのくらい稼いでいるの?」なんて聞かれたら、せっかくあたためた愛も冷めてしまいますよね。

今回は、お金に関するアンケート調査結果を見ながら、お金と結婚についての関係を紐解いていきたいと思います。


結婚相手に求める年収は男女間に差

パートナーに求める年収はいくらですか?

マネーフォワード 『2014年独身男女のお金実態調査』

マネーフォワードが独身の男女2,412名を対象に行った「2014年独身男女のお金実態調査」によると、結婚相手に求める年収は、男女で明らかに差が出る結果となりました。

大きな差が見られたのは「特にこだわりはない」の項目で、男性でこれを選択した人の割合が半数以上の57%だったのに対して、女性は全体の約4分の1にあたる27%にとどまっています。また「500万円未満」と回答した人の割合は、男性では36%なのに対し女性は29%、「500万円以上」と回答した人の割合は、男性では7%なのに対し女性は43%でした。

またこの結果から、平均年収640万円を結婚相手に希望すること、女性は男性より結婚相手の収入にこだわっていること、さらに結婚相手に高収入を求めていることが明らかになりました。

“収入観”は男女それぞれの思惑あり

近年、共働き家庭が増えデートでの割り勘なども珍しくなくなった中でも、このような結果が出たのはやはり「男性は女性より上であってほしい」という女性の願いが未だ根強いからなのでしょうか。

男性の立場からすると、こんな女性の考え方はちょっと重いのかも……とも思いますが、結婚相手の年収にこだわらない男性が多いのは「女性の収入を頼りにしていない」「自分が稼いで女性にお金のことを心配させたくない」という考えが表れている気がします。

ただし、いくら年収が高くても、金遣いが荒かったり、貯金が無かったり、金銭感覚がずれている人は、結婚相手としてはちょっと考えものですよね。

それでは、女性にとって年収と貯金のバランスはどの程度が理想と考えているのでしょうか?

年収も貯金もそこそこが一番安心

結婚するなら、相手はどんな年収と貯金のバランスの男性がいいですか?

マネーフォワード『結婚相手に求めるお金事情についてのアンケート』

2015年6月に、マネーフォワードが20代・30代の一般女性208名を対象に行った、結婚相手に求めるお金事情についてのアンケート調査によると「結婚するなら、相手はどんな年収と貯金のバランスの男性がいいですか?」という質問に対しては「年収500万円、貯金500万円」と答える女性が半数を超えました。

その理由として「年収はそこそこで、貯金をしっかりしているのが素晴らしい」「金銭感覚が自分とかけ離れておらず、しっかりしているほうがいい」「年収よりもどんな生活をしているかが重要」「安定してそう」という、貯蓄がきっちりできていることの安心感をあげる女性が多くいました。

「年収700万円、貯金300万円」と答えた女性はおよそ3割で、理由としては「浪費家は嫌だけど、年収があれば貯金は結婚してからでもできる」「年収が高いから子育て中にお金に困ることはなさそう」「節約しなくても貯金できそう」「専業主婦になれそう」など、貯金の面倒は自分がするから、お金に苦労しなさそうと思うようです。

高収入でもお金の管理ができない人はNG

一方、「年収1000万円、貯金0円」と「年収300万円、貯金700万円」を比較すると「年収300万円、貯金700万円」が人気という結果に。

「年収より貯金が多いのは浪費家ではなさそう」「貯金ができる男性の金銭感覚は信用できる」「年収が高くても貯金がないのは、金遣いが荒く、価値観が合わなさそう」など、計画性や信頼度を理由にあげる人が多数いました。

いかがでしたか。あなたのお金に対する価値観は、世間とズレていませんでしたか? これを機に、お金の使い方について見直したり、パートナーとお金に対する考え方について話し合ったりすると良いのかもしれませんね。

(記者:飯村泉)

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