はじめに

10月も後半に差し掛かる世界の株式市場では、相場が回復傾向を示すものの、先行きの不透明感が完全に払拭されたとは言いがたい状況にあります。懸念材料として注目されているのは、インフレ加速とその背後にあるエネルギー価格の上昇です。


WTI原油価格が7年ぶり1バレル=80ドル台に

WTI原油価格は、直近でついに80ドルの大台に乗せました。北米の天然ガス価格も一時は単位あたり6ドルを超え、いずれも2014年以来の高値を付けています。コロナ下での供給制約によって、思うように生産量が伸びず、需給のミスマッチが価格高騰を引き起こしていると考えられます。

過度のインフレ抑制には原油価格の安定が不可欠

経済再開に向かう中国で、発電燃料としての石炭が不足し、代替燃料として天然ガスや原油に価格上昇圧力が飛び火しているとの解説も聞かれます。株式市場が警戒する米国やその他の国々でのインフレ加速は、結局のところ原油価格の動向に影響を受ける部分が大きいように感じられます。

そのため、少なくとも原油価格の高騰が一服しない限りは、市場のインフレ懸念を抑え込むことは難しいと言えるでしょう。果たして、原油価格の上昇はどこまで続くのでしょうか。