はじめに
TOPIXと日経平均株価、人気はどっち?
インデックス投資はできるだけ市場平均に沿った投資をするべきという考え方があります。市場の銘柄を網羅している方が数が多い分、1銘柄あたりの増減の影響が比較的小さくなり、リスク(価格の振れ幅)が小さくなる傾向があるからです。
実際に、投資信託シリーズのeMAXIS Slimシリーズで両ファンドを比べた場合、約2,200社に分散するTOPIX連動ファンドは純資産は43,836(百万円)に対し、225社の日経平均に連動するものは19,124(百万円)となり、集まっている金額からもTOPIXに人気が寄っていることがわかります。
日本株の将来性は?
日本は人口が少なくなりますが、一方で生産性はまだまだ上がっていきます。IT技術の発展、5Gやその先の6G、量子コンピュータや人工知能などにより生産性がより上がれば、経済拡大の可能性もあります。
米国や全世界の成長スピードと比べて成長が遅い可能性はありますが、日本人が日本株へ日本円で投資する場合には為替変動のリスクは極めて限定的と考えられます。また、2022年1月現在のTOPIXのPER13倍〜14倍程度と、世界全体が20倍を超えているのと比べて短期的な視点では割安という見方もあります。
10年、20年先のことは誰にもわかりません。とはいえ全世界的に見れば、この先も人口が増え一人当たりの平均的な生産性が増えていく可能性は高いでしょう。その成長の果実を自分のものにするのが投資と考えた場合、世界の一旦を担う日本をポートフォリオに入れておくことを考えても良いでしょう。
その場合、全世界株式インデックスファンドのように日本を含む全世界を網羅的に組み込むか、日本株、先進国株(日本を除く)、新興国株などに分けて持つことで、売却の際にはそれぞれの変化に合わせて細かく出口戦略を組むことが可能です。
例えば、現金が必要になり投資信託の売却を考えた時、新興国の市況が悪く、日本の市況が良ければ、日本株から売却し、新興国株はしばらく持っておくということも可能になります。
次回は、新興国株のインデックスファンドについて紹介します。