はじめに

電力量料金

基本料金に上乗せでかかる費用が電力量料金です。これは、使用する電気の量によって変動する料金です。節電の効果がすぐに表れる料金ですので、節電を頑張った月の電気料金はしっかりチェックしましょう。

頑張った分、安くなっていたらモチベーションがアップします。

一般的なモノなら、たくさん買ったほうが割引などでお得になる場合がありますが、電力については逆。少なく抑えたほうが得です。

電力量料金は、「1kWh」を基本の単位として単価が設定されています。
計算式は次のとおりです。

1kWhあたりの単価×使用電力量(kWh)

1kWhあたりの単価は、使用電力量が少ないほうが安く設定されています。

東京電力エナジーパートナーの、従量電灯Bの場合を見てみましょう。
従量電灯B

電気は生活に欠かせない重要なインフラです。そこで最低限の電力はどんな人でも無理なく使えるよう、1段階目の単価は安く抑えられています。一方、3段階目の単価は、省エネ促進の観点から高い設定です。使用電力量は、2段階までになんとか抑えたいものです。

これらの計算で求められた金額に、燃料費調整額が増減され、電力量料金が決まります。
計算式は次のとおりです。

電力量料金=1kWhあたりの単価×使用電力量(kWh)±燃料費調整額

電気を作るには燃料が必要。原油、LNG(液化天然ガス)、石炭などの燃料を仕入れる費用に加え、輸入の場合には為替レートの影響があります。

これらのコストは変動しますので、調整費として単価とは分けて計算されることになっています。

過去3カ月の燃料価格の平均から計算し、金額は各電力会社から定期的に発表されています。燃料価格が安くなれば差し引かれますが、価格が上昇すれば加算になり、電気代は高くなります。

最近の世界情勢を見ると、原油の高騰、インフレ、円安と、燃料費調整額は高くなる要因が増えています。とはいえ、電気料金が急激に高くなると生活に影響が大きくなってしまいます。そこで、燃料費調整額には値上げの上限額が設定されています。

上限額は、料金設定の前提となる、平均燃料価格から求められた基準燃料価格の1.5倍です。上限を超えたらその分は電力会社の負担となります。

再生可能エネルギー発電促進賦課金

ほかにも再生可能エネルギー発電促進賦課金が加算されます。

再生可能エネルギーとは、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスのうちいずれかを使った電力のこと。これらは持続可能な社会のために必要なものであり、国が一定価格での買い取りを約束しています。

しかし、まだまだコストが高いので、買い取りに必要な費用は電気を使う人が負担して、再生可能エネルギーの促進につなげています。単価は全国一律になるように調整されており、2022年5月検針分から適用される単価は、1kWhあたり、3.45円です。

資源エネルギー庁を参照

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