はじめに

投資比率を高めすぎると心理的負荷が強くなる

現在の現金資産の970万円を投資に回せば、シミュレーション上はより有利な状況にできます。しかし、自分の資産の多くがリスク資産に回ると、心理的な負荷が高まりストレスになる可能性があります。とくに2022年現在の株式市場はボラティリティ(価格変動の度合い)が高く、大きなお金を投資に回すと、かなりの心理的負荷がかかり、慣れないと暴落時にパニックで損切りをしてしまうリスクもあります。投資に慣れて、もう少し投資額を増やしてもよいと思ったら、毎月の投資額を増やして、徐々に現金比率を減らしていけばよいでしょう。

無理なく収入を得られる副業やバイトを探そう

また、サイドFIREの「サイド」は本来「副業」などを表すside hustle(サイドハッスル)から来ています。サイドFIREを目指すのであれば、自分が好きな副業を育てて、無理なくやりたいことで収入を得られるようにすることが大事です。

サイドFIREのほかにも「バリスタFIRE」と呼ばれるFIREの種類があります。諸説がありますが、米国の著名コーヒーショップで働いている人は好きな時間だけシフトに入り、あとは自由な暮らしをしている人が多いことに由来しているようです。また、公的医療制度などが日本に比べて保障が少ないアメリカでは、会社勤めをすることで会社が福利厚生として医療費を負担してくれるケースがあります。

相談者様は副業を現在しているわけではないので、自分の好きな時だけ勤めで働くというバリスタFIREのスタイルの方がイメージに近いかもしれません。

自分のスキルを保ち続けることが鍵

生活支出が非常に抑えられているので、このペースが続けられるのであればサイドFIREやバリスタFIREを成功させることはそれほど難しくないでしょう。ただし、健康を損なったり、過度なインフレが起こると前提条件が崩れてしまうこともあります。FIREし、働く量を減らすことがあっても、「その気になればフルで働けば問題ない」という心持ちでいられるかで、安心感も変わってくるでしょう。

その時には、元気な体と仕事が出来る気力やスキルがモノを言うので、体調管理と自己投資をして常に自分のできることをキープし続けることが大切ですね。どこか、参考になれば幸いです。

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