はじめに

先進医療を受ける人はどのくらいいるのか?

先進医療特約の保険料は月額100円程度。10年20年更新型と終身型のパターンがありますが、年齢によって保険料が大きく変わることはありません。保険期間を通じての支払限度は通算2000万円の保険会社が多く、月100円でがんの治療300万円を全額支払ってくれるのでしたら、経済的な負担を心配せずに治療を受けることができますね。

では、実際どの位のひとが先進医療をうけているのでしょうか。

厚生労働省2020年患者調査の概況によると、2020年にがんで入院した人は約11.3万人。対して、2020年6月時点の過去1年間の先進医療実施件数は1,899件(陽子線治療1,196件、重粒子線703件)です。先進医療を実施した割合は約1.7%程度となり、確率が低いので、保険料は安く抑えられています。

確率が低いとはいえ、主治医の理解があり、先進医療を受けられるいくつもの要件に合致し、治療を受けられるのでしたら、副作用が少ない・傷あとが残らない・高齢者でも受けやすい・社会復帰まで期間が短いなどのメリットがある治療費用を賄ってくれる特約は加入する価値があるでしょう。

先進医療特約加入の際の注意点

先進医療は、医療保険やがん保険いずれにも付帯ができる特約ですので、重複には注意しましょう。同じ保険会社で加入する場合は、社内のチェックがかかり、重複して付帯することができない仕組みになっていますが、複数の保険会社に入る場合はチェックがかかりません。二重に支払うことがないよう気をつけましょう。

先進医療特約は基本的には技術料を支払う特約ですが、商品によっては、技術料の10%を一時金で支払う商品もあります。中には、技術料の他に、治療を受ける際にかかる交通費や宿泊費を支払う商品もあります。

先進医療は、どこの病院でも受けられる治療ではなく、治療できる病院や研究所が全国各地に散らばっています。受けられる施設が遠方の場合、多額の交通費がかかる場合も。

また、入院施設が必ずあるとは限りません。週に数回の放射線照射を1ヵ月通院で行うような治療もあります。遠方の場合、ウィークリーマンションやホテルに滞在し治療を受けることになるので、宿泊費を負担してくれる特約は負担軽減に役立つでしょう。加入前に商品の特徴を確認することが大事です。

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