はじめに
お金は大事。誰もがそう感じていても、お金をコントロールする手段をしっかりと行えている人は少ないのが現実です。家計を改善しようと思えば、以下のことを行うことが重要です。
2. 現状を分析して使いすぎポイントを洗い出す
3. 使いすぎポイントの節約方法を考える
4. 改善策を実施する
改善策を実施しなければもちろん何も変わらないですが、闇雲に改善をしようとしても効果は生まれません。だからこそ、自分の家計の状態を把握して、自分にあった改善ポイントと節約方法を見つけることが大切です。まずは、自分のお金の使い方がどうなっているのかを客観的にみるためにも、家計簿をつけていきましょう。しかし、家計簿は、ダイエット、日記、整理整頓と並んで、三日坊主の代表選手になっています。
今回は、「家計簿を続ける方法」「家計簿を活用して家計改善する方法」や、手書きの家計簿や家計簿アプリなど、複数ある家計簿の中から自分にあったものを選ぶ方法を整理するとともに、家計簿を活用した家計改善の方法を一緒に考えていきたいと思います。
家計簿の目的
家計簿をつける目的はなんでしょうか。
「節約をするため?」
「お金を管理したいから?」
「お金をちゃんとしている自分でいたいから?」
この目的と動機が曖昧だと、家計簿とのむきあいかたも曖昧になって続かなくなります。できれば、具体的な目標(なんのために、いつまでに、いくら貯める)をたてていきましょう。そして、その「目標達成のため」に家計をコントロールする必要があることを、しっかり認識していきましょう。例えばこんな感じです。
「3年後に車を購入する際の頭金が100万円必要。だから毎月2万円、ボーナスから10万円、3年間貯蓄しよう。そのために家計簿をつける」「子どもが大きくなるので、5年以内にもう少し広い家に住み替えたい。引越し費用は、敷金・礼金・手数料・引越し代・前受け家賃を考えると、60万円は用意しておきたい。毎年12万円貯めるために、月に1万円の貯蓄をする」などです。
中期や長期の目標(例えば子どもの学資や、老後資金)ができれば、具体的に毎月いくら貯蓄をする必要があるかが理解でき、家計管理をするモチベーションが高くなっていきます。特に結婚していても、夫婦で将来の目線が揃っていないことがあります。結婚している人は、今後のライフイベントを洗い出し、お金がかかることの優先順位を整理する家族会議を開いてみると良いでしょう。
家計簿の種類
「家計簿をちゃんとつけて、お金をコントロールしたい!」としっかりと思ったら、次は自分が管理しやすい家計簿を見つけていきましょう。家計簿の種類は大きくわけると、自分で手書きで記入するものと、自動で情報を取得して記入するものにわかれます。
・手書きの家計簿
手書きの家計簿は、ノートに自分で情報を記入するものやレシートをはるものまでさまざまです。はじめて家計簿をつける方は、書店などで売っている家計簿の中から、できるだけシンプルなものを選ぶとよいでしょう。
手書きで家計簿をつける場合、費目わけが複雑になると整理仕切れないことがあります。
例えば、食費、日用品、趣味娯楽費(交際費ふくむ)、衣服美容・医療、教育費、住宅関連、自動車関連、通信費、保険、特別費、その他、使途不明金ぐらいまでに整理しましょう。教育費も長男と次男でわけるなど細分化しすぎると、費目が多くなりすぎて集計が難しくなっていき、結果的に続かないことが多いです。継続性を意識してシンプルにまとめていくことが重要です。
・エクセルの家計簿
エクセルで家計簿をつける方は、自分が管理しやすいフォーマットを自分なりに工夫して作成していくと良いでしょう。自分で表をつくったり、関数を組んだりすることで、自分の調べたい比率や合計がわかりやすく整理できます。また、インターネット上には無料の家計簿テンプレートがいくつもあるので、そのまま活用するのも良いでしょう。
エクセルだけではなく、Googleのスプレッドシートも便利です。特に夫婦で家計を共有する場合に適しています。それぞれが同じシートに別々の端末から記帳することもできますし、エクセル同様表計算などもできます。注意点としては、共有範囲を限定するなど、セキュリティをしっかり意識することが重要です。URLを知っていれば誰でもみられる設定にしていると、他の誰かが家計簿をのぞいているかもしれません。注意が必要です。
・手入力の家計簿アプリ
さまざまな手入力の家計簿アプリがありますが、アプリごとに費目が整っているので、支出の整理がしやすいことがメリットです。また、スマートフォンから立ち上げて記入できるので、買い物をした直後に記入することもできます。月で集計を自動で計算してくれたり、月別・支出費目別の比較もできたりするので家計の履歴を過去に遡ってみることも容易です。レシートを撮影して内容を読みこんで家計簿に記入してくれるものもあるので、自分が使いやすいアプリを探して使ってみるとよいでしょう。
手入力の家計簿が向いている人と続け方
手入力は、自分で記帳する分、何にいくら使ったのかを振り返ることができるので、節約意識を高めてくれる効果があります。また、使ったお金とお財布の残高を確認することで、突き合わせができますのでクレジットカードなどのキャッシュレス決済ではなく、現金での買い物が多い方に向いています。
お金は毎日使うことが多いので、家計簿をつける習慣化が重要です。人間は3週間継続すると、習慣化しやすくなるといわれています。この3週間を乗り越えるためには以下のことを守ると良いでしょう
1. 記帳のタイミングを決める
夕ご飯を食べたら家計簿をつけるなどのタイミングをわすれないようにする。またアラームなどをタイマーセットして忘れないようにすると良いでしょう。
2. 費目を複雑にしすぎない
費目が細かくわかれれば別れるほど、見直しがしづらくなり、集計も多くなってしまいます。できるだけシンプルにまとめていくことが重要です
3. 完璧を目指さない=使途不明金を許容する
家計簿をつけていくと、何に使ったかわからないけれど帳尻が合わない支出が出てくることがあります。お財布の残高と家計簿の残高が合わないことや、原因がわからないことが気持ち悪くて、家計簿自体をやめてしまう人もいます。
原因不明の支出は「使途不明金」として処理します。完璧を目指さず、家計簿を続けることでこの使途不明金の金額が少なくなっていくことを目指しましょう。使途不明金が減れば家計簿上級者になってきたということで、その成長を楽しめるマインドを持つことが長続きの秘訣だと思います。