はじめに

——恋人同士になると、食事のたびに割り勘問題が発生するので、どちらかに不満が溜まってしまいませんか。

食事は毎回のことだから、確かにモヤモヤが発生しやすいかもしれませんね。食へのこだわりも価値観の違いが出るものですし。この問題に関しては我々もPodcast番組「二軍ラジオ」で取り上げたことがあり、その中で出てきた、桃山商事の元メンバーである佐藤さん(元広報)の話を紹介します。

——外食は彼氏、家ごはんの材料は彼女が支払い。不平等感にモヤモヤ

以前、佐藤さんが付き合っていた彼女と外食をしていた時のことです。付き合いたてだったので気合いを入れていい店に行ったところ、突然彼女が、「これからは、家でご飯を作る時のお金は私が出すから、外食の時はあなたが出してね」と提案してきた。

それを聞いて彼は、「いやいや、外食のほうが圧倒的に高いでしょ!」とその不均衡さにクラクラしてきてしまい、一旦頭を整理するためにトイレにこもった(笑)。けれど、佐藤さんはカッコつけたい人なので、「なんで?」とも「そんなの嫌だよ!」とも言えず、モヤモヤしっつもその提案を受け入れました。

それから、不安を抱えながらデートを重ねていたんですが、いつも家では彼女が食事を作ってくれるので、だんだんと「悪いなあ」という気持ちが芽生え、5回に1回ぐらいの外食の時は、めちゃめちゃ気合いを入れて店を選ぶようになったそうです。

それで佐藤さんもだんだんデートをプロデュースするのが楽しくなってきて、このシステムに対する不満がなくなったみたいですが、ある時ふと、「なんであの時こんな提案をしたの?」と聞いてみた。すると彼女は「いいものを知って、エスコートする力を磨いてほしかった」と。すごい話ですよね……つまり彼は教育されていたわけです(笑)。

佐藤さんにしてみれば大変な体験だったと思いますが、頭ごなしに提案を否定せずに、なおかつモヤモヤしていた点について後で本人に聞いてみたところがいいなって思いました。金のことはその人の価値観と結びついてるだけに、すれ違いが生じても「言っても無駄」と諦めてしまいがちですが、いい関係を築くためには、粘り強くチューニングしていくことが大事なんだと思います。(後半へ続く)

『生き抜くための恋愛相談』桃山商事 著

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