はじめに

生活の変化にも対応できる車選びのポイント

上記を踏まえて、将来の方向性を夫婦でしっかりと話し合ってから、500万円の新車を購入するのかを検討されると良いでしょう。

新車は納車されたときの新車独特の匂いや、オーナーシップ感から満足感を得られるでしょう。ただし、喉がカラカラに乾いた状態での1杯目のビールはおいしいですが、2杯目からは同じような高揚感は得られません。これは車も同様です。「限界効用逓減(ていげん)の法則」といいますが、一瞬の喜びや満足は長続きしませんし、慣れてしまいます。自動車に乗っていれば、新車もすぐに中古車になります。「新車」で得られる効用は長く続かないので、長期的に見たときに何が重要かを考えて購入されると良いと思います。

また、車を購入する場合は、リセールバリュー(再販時の価格)が高い車を選ぶと良いでしょう。今後ライフイベントが発生し、生活をしていく上でのプライオリティが変わっていく可能性があります。その際、カーローンの返済額や自動車の維持費などが高い状態では、価値観の変化に対応できない場合があります。売却の際に、人気のない車だとなかなか売れなかったり、価格が大きく値下がりしてしまう可能性もあります。リセールバリューが高い人気の車であれば、売却の際にオーバーローン(売却価格でローンの残債を返せない状態)になりづらい上、場合によっては購入時より高く車を売れる可能性もあります。このあたりも十分に考慮した上で、車の購入を検討してください。

どこか参考になれば幸いです。

連載「みんなの家計相談」でお悩み募集中!読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのFPが答えます。相談はこちらから。

この記事の感想を教えてください。