はじめに

加入している保険の整理から

どの年代にも言えることですが、今、自分がどんな保険に加入しているのか、保障内容はどうなっているのか、把握することが大事です。特に70代というと、すでに払い終えてしまった保険や据え置いている保険など、支払いがないけれど、保障は残っている保険があります。

また、保障が終わっている保険、更新をしなかった保険なども、その都度証券を廃棄していればいいのですが、そのまま残っているケースもあります。保険の関係書類はたくさんあり、廃棄していいものと保管しなければいけないものを選別するのが難しいかもしれません。契約の確認に訪れた担当者と一緒に整理をしてみるのもいいかもしれません。

大切な書類は

・保険証券
・加入時の保険設計書・パンフレット
・毎年保険会社から送られてくる契約のご確認
・加入時の申込書・告知書の控

保険証券だけでは、保障の詳細がわかりにくいですが、設計書とパンフレットがあると、詳細が一番よくわかります。また、契約の確認書は、現在の情報が記載されていますので、途中で変更した内容がわかり便利です。

保障内容のチェックポイント

現在加入中の保険を整理した後は、保障内容のチェックです。

死亡したらいくら、の保険は、大きく保障内容が変わりませんが、保険金額のチェックは必要です。遺族のために高額な死亡保障に入ったままではありませんか?ご自身の死後の整理費用にいくら必要か考え、減額してみてはどうでしょう。

医療やがん保険は、次々と形を変えていますので、古いタイプの保険では、保険金支払いが思うようにできない商品があります。

入院期間が短期間になっているのに、入院5日目から入院保険金を支払う(4日免責)の医療保険に加入していると、せっかく加入していても短期入院では保険金が支払われません。

がんの治療についても、入院が非常に短くなっており、入院・手術前後の治療は通院が増えているために、入院日額を2万円に設定しているから安心といわれていたがん保険も、思ったほど保険金が支払われないことになります。通院保険金、退院一時金が付帯されていても、20日以上の入院が支払いの要件になっていれば、該当しないことが予想できます。

現在の治療の実態に合っている保険なのかよく考えてみましょう。

70代で新たに保険に入りなおす場合、リスクが高いので、今までの保険料より高くなってしまうのは当たり前です。ですが、いざというとき、保険金が支払われないのでは、保険に加入している意味がありません。令和4年厚生労働省のデータによると、75歳の女性の平均余命は15.67年、男性の平均余命は12.04年です。まだまだ病気のリスクと長く付合っていかなければなりません。最新の保険に見直すという選択もあるのではないでしょうか。

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