はじめに

政府から2023年6月に骨太方針2023が公表され「資産運用立国」の実現が宣言されてから早くも1年が過ぎようとしています。新NISA元年となった今年は年明けから株高となりました。日経平均株価は1月5日の大発会の終値が3万3,377円で、3月22日の取引時間中に過去最高値となる4万1,087円を付けました。約2カ月半で7,710円もの上昇となりました。

まさに貯蓄から投資へと舵を切る方針を後押しするような動きとなり、テレビや新聞で連日株高の話題が報じられ、お金を眠らせておく(貯蓄)よりも働かせた(投資)方が賢明かも…といった思いが多くの方の頭をよぎったのではないでしょうか。

読者の皆様は“投資”に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか。


約半数が投資のイメージはギャンブルと回答

第一生命研究所が20代~60代の男女1万人を対象に 2023年3月に行った「投資のイメージ」に関する調査では、

投資は「資金に余裕がある人がやること」(71.4%)、「リスクがあって怖い」 (70.5 %)、「専門知識がある人がやること」(64.7%)

という回答が上位を占めました。また「ギャンブル・娯楽」と回答した人は44%となっています。

しかし、既に「投資経験がある」と答えた人たちの回答では

「将来の生活資金への備え」(77.6%)、「勉強になる」(77.1%)、「貯蓄のようにコツコツ行うもの」(70.7%)

と、意欲的なイメージを持っていることがわかりました。一方で「投資経験がない」と答えた人たちの回答は、

「将来の生活資金への備え」(51.4%)、「勉強になる」(49.9%)、「貯蓄のようにコツコツ行うもの」(46.7%)

となり、投資経験の有無によりイメージが大きく変化していることが分かります。

男女別の回答では以下のようになり、女性の方が男性よりも投資に対して慎重で後ろ向きな傾向が伺えます。

「リスクがあり怖い」(女性76.1%・男性64.8%)、「専門知識がある人がやる」(女性70.0%・男性=59.6%)、「資金に余裕がある人がやる」(女性75.6%・男性67.4%)

※1 「あてはまる」「どちらかといえばあてはまる」を選んだ人の合計割合
※2 Nは、男性 5,019 人、女性 4,981 人
出所:第一生命経済研究所「第 12 回ライフデザインに関する調査」2023 年 3 月実

株式投資をやっている割合が高いのは沖縄県民?

また、株の学校ドットコムが2023年3月に行った「株式投資への取り組み実態について」(全国の20代〜70代の男⼥1万人を対象)の調査によると、株式投資に取り組んでいる⼈の割合は29.2%となった。

割合を都道府県別でランキングにしたところ、株式投資に取り組んでいる⼈の割合が最も⾼かったのは沖縄県で41.8%で、4割を超える⼈が株取引をしていることがわかりました。

2位・和歌山県・37.1%、3位・東京都35.5%と続きます。女性で投資をしている都道府県のトップはやはり沖縄県で37.0%、2位・大分県31.4%、3位・東京都27.8%です。男性は1位・和歌山県51.5%、2位・富山県46.2%、3位・沖縄県45.0%となっています。

一方、投資をしている人の割合が少ないのは1位・岩手県7.8%、2位・青森県・14.1%、3位・山形県・14.5%、女性では1位・群馬6.3%、2位・岩手6.3%、3位・山形県6.7%、男性では1位・岩手県・9.4%、2位・鳥取県14.3%、3位・徳島県・18.2%です。

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