はじめに
生命保険の中で、もっとも備えておきたいのは、「死亡保険」です。そもそも保険の役割は「滅多に起こらないけど、それが起こった時の大きな経済的損失に備える」ものです。
「大きな経済的損失」とは、まさに死亡保障が当てはまります。
たとえば、小さな子どものいる家庭で、夫(または妻)がもしも死亡すると、残された遺族はとても困ることになります。子どもの生活費、教育費には、かなりのお金が必要です。もちろん公的遺族年金がありますが、それだけでは足りません。子ども一人あたり2000万円ぐらいは不足すると言われています。子育て家庭には、この死亡保険は必須の保険といっていいでしょう。今回は、この死亡保険の選び方・入り方について解説しましょう。
死亡保険は一般的に3つの種類がある
一般的に死亡保険は、「終身保険」「定期保険」「収入保障保険」の3つがあります。
終身保険
「終身保険」は、一生涯の死亡保障があります。死亡、もしくは高度障害になると保険金を受け取ることができます。途中解約しても解約返戻金もあるので、必ず受け取れる保険ですが、その分、保険料も高くなります。貯蓄と保障の両面を持っていますが、低金利時代ですので予定利率が低く、ほとんど増えません。満期のときの金額は、おそらく支払った保険料総額より、少し増えたぐらいの金額になります。お金が増えるという意味では魅力のない商品です。iDeCoや新NISAのほうが効率はいいでしょう。
しかし、このところ金利が少し上昇してきました。終身保険の予定利率も1%を超える商品が出てきたのです。ならば金利が上昇してきたので「いまがチャンス!」というわけではありません。いま1%ですが半年後には2%になっているかも知れません。金利が上がっているときに入るのは「損」です。
使い方としては、相続税の優遇があるので、相続税対策には役に立ちます。また葬式代として、使うのもいいでしょう。
特約は、「リビングニーズ特約」と認知症になったときなどのために「指定代理請求特約」を付けておくとよいでしょう。