はじめに

車両保険無過失事故特約

責任のない事故でやむを得ず車両保険を使ってもダメージのない特約が登場しています。

車両保険に加入していると、自動的に付帯される「車両保険無過失事故特約」です。自動付帯ではない商品もあるかもしれませんが、多くの商品では自動付帯となっていますので確認してみましょう。

この特約では下記の条件に該当すれば、等級ダウンなしに、車両保険金を支払うことができます。

  1. 相手自動車に追突された事故
  2. 相手自動車のセンターラインオーバーによる事故
  3. 相手自動車の赤信号無視による事故
  4. 駐停車中に相手自動車に衝突・接触された事故

いずれも、相手自動車と運転者・所有者が確認できることが条件です。つまり、当逃げされ、相手がわからない事故は対象外です。

条件に合致すれば、相手が無保険で、修理代が払えない、まったく応じないような場合に、車両保険を使い修理を行っても、次年度等級ダウンしないだけでなく、他の事故がなければ、次年度等級がひとつあがり、割引が進みます。

保険会社は保険金を支払い、その後相手方へ支払うべき保険金を請求していく仕組みですから、直接相手方へ交渉することなく修理が完了するので、精神的ストレスがないのも利点です。

新車特約

車両保険金額は、基本的に保険会社が定めている範囲内で購入金額と照らし合わせ設定します。毎年設定する金額は年々減額されていきます。

例えば、300万円で購入した車が3年後に220万円の設定になっていた時、車が修理できない、または修理費が220万円を超えるような大きな損害の事故の場合は、全損となり、220万円の保険金が支払われます。元々300万円の車でも年数を経て事故にあった場合、全損で保険金が支払われても、同様の車を購入するには、不足してしまいます。

そこで、若干の保険料はかかりますが、「新車特約」300万円をつけておくと、全損時に新車の購入金額300万円を支払うことができます。新車特約をつけられる条件は、満期日が初度登録年月の翌月から61ヵ月以内の契約、61ヵ月を超えても始期日時点で車両保険金額が新車保険価額の50%以上(この場合は150万円以上)です。

車を購入してまだ日が浅いのに、もらい事故で大きな損害を負って、相手が無保険車だった、という不運な事故に遭っても、「新車特約」をつけておくことで、ほぼ同等の車を購入することができます。「無過失事故特約」により等級ダウンもありませんから、次年度の保険料も上がりません。

自分には責任がない事故のために、保険料を多く払って特約をつけることに抵抗があるひとがいるかもしれませんが、25%のひとが任意保険に加入していない事実を考えると、自分で自分を守ることも必要でしょう。自動車継続時に担当者とよく相談してみましょう。

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