投資を通じて見えた「お金」と「人生」を豊かにする方法、将来の成果を目指すには?
ウェルスナビCEO柴山和久氏の"投資から学ぶ人生論"
時間に多少のゆとりができる年明けは、投資や資産運用についてじっくり考えるよい機会です。この機会に、投資や資産運用を成功させるために大切なルールを改めて振り返ってみましょう。若い頃の投資の経験や失敗、そこから学んだ時間の考え方、投資や資産運用だけでなく、人生のいろいろな場面で使える知恵も浮かび上がってきます。
財務省OBのベンチャー社長が「こんまり」に心ときめく理由
お金や時間の片付けに応用するには?
2019年の年明け、ネットフリックスの番組「KONMARI ~人生がときめく片づけの魔法~(邦題)」がアメリカでヒットしました。アメリカ人の妻の勧めで番組を観た私は、片付けを超えて人生そのものが変わっていくストーリーに驚きました。なぜ片付けの番組が、これほど多くのアメリカ人の心を揺さぶるのでしょうか。
世界の“一流”は金融相場が不透明な時、どう“お金を守る”のか
株価ピークアウト局面の“賢い選択”は?
お金や資産運用に詳しくないという方でも、2018年の終わりから2019年の初めにかけて、株式市場の動きが大きなニュースになっていたことを覚えているのではないでしょうか。実際、2019年の株式市場は不透明だと言われています。お金の動きに限らないことですが、未来を正確に予測することは極めて難しいものです。「不透明」という見通しは、とても真っ当だといえるでしょう。それでは、こうした状況で、世界の富裕層はどのように資産運用を行い、お金を守るのでしょうか。「富裕層の資産運用」と聞くと、自分とは遠い世界の話だと思いがちですが、そんなことはありません。今の世代だけではなく、子や孫へと、世代を超えて資産を守っている富裕層の資産運用は、私たち1人ひとりが将来に備えるうえでとても参考になります。
日米の“サラリーマン夫婦”に10倍の資産格差がついたワケ
リテラシーは資産運用に関係しない
同じような年代、学歴、職歴なのに、約30年間で金融資産に10倍の差がついた事例があります。ほかでもない、日本人である私の両親と、米国人である妻の両親の話です。日本人である私の両親は、退職金で住宅ローンを完済し、数千万円を手元に残しました。今の現役世代と違って、年金も受け取れているので、日本ではとても恵まれた層だと思います。一方、アメリカ人である妻の両親は、若い頃からプロのアドバイスに従って、余裕資金をすべて積み立て、世界中の株式や債券に分散投資してきたそうです。採用面接に行くスーツを買うために借金をするほどだった彼らは、「長期・積立・分散」の資産運用を約30年間続けたことで、富裕層の仲間入りをすることになりました。2組の夫婦の決定的な違いは、どこにあったのでしょうか。
「預金8万円」と「ファーストクラス」から学んだお金の価値観
お金は自由になるための手段だ
あなたにとってお金とはどんな存在でしょうか。家計簿アプリを使っている方なら、普段からお金をどんなふうに使い、またこれからどんなふうに使っていきたいか、考えることが多いのではないでしょうか。私は大学を卒業してから約20年間、一貫してお金に関わる仕事をしてきました。新卒で入った財務省では金融や財政政策に関わり、その後コンサルティングファームのマッキンゼーでは日米の金融機関をサポートしました。今は全自動の資産運用サービス「ウェルスナビ」で起業し、CEO(最高経営責任者)を務めています。仕事では時に数兆円単位のお金を扱いましたが、プライベートではお金があったりなかったり、ジェットコースターのように変わる環境に身を置きました。仕事がなかった時期は、貯金が 8 万円まで落ち込み、野菜の値段が数十円上がるだけで体が反応するような生活を送りました。一方で、マッキンゼーのニューヨーク時代にはファーストクラスでの出張が当たり前という華やかな暮らしを経験しました。数十円の差に悩む生活と、10ドル(約1,000円)以下のお金は考えずに使う生活の両方を経験したことで、私はお金の存在意義と真剣に向き合うようになり