「二郎インスパイア系」が成功しないのはなぜ?ラーメン戦国時代の生き残り策
今までの「ラーメン屋の常識」は通用しない
一説によれば、現在日本では1日に30店ものラーメン店が開店しているそうです。大手チェーンから個人経営の小さなお店まで、常に新陳代謝を繰り返して新しいラーメンが生まれ続けているというわけです。マニアが新たな名店を発掘する一方、格安で商品を提供する大手チェーンが駅前に次々と出店。私たち消費者としての選択肢は無限といっても過言ではありません。そんな「国民食」の秘密に迫るべく、前編に続き、お話を伺ったのは、ラーメンプロデューサーとして独自の方法論をもとに400店以上のラーメン店をプロデュースしてきた藏本猛Jrさん。藏本さんが今年10月に上梓した書籍『誰も知らなかったラーメン店投資家になって成功する方法』(合同フォレスト)にはラーメン店の「オ―ナ―」として資金を投資して稼ぐノウハウが示されています。ラーメン店の経営の裏側について伺った前編に続いて、後編では現在のラーメン業界を「経営」という観点で斬ります。さまざまな味、見た目のラーメンが乱立するまさに「ラーメン戦国時代」にあって、上手な経営を実践しているラーメン店とは?
潰れるラーメン店はどこに問題があるのか、ラーメン店経営のプロが明かす「裏側」
「味」や「こだわり」だけではビジネスにならない
「国民食」といわれ老若男女に親しまれているラーメン。電話帳に登録されているだけでも全国で3万軒超という数のラーメン店があるそうです。全国にある郵便局の数が2万4,000店弱ということから考えても、これはかなりの数。私たち日本人はラーメンを「食べる」のも大好きですが、逆の見方をすればこれはラーメン店を「やる」人が多いということもあります。なぜこんなにも人はラーメン店をやりたがるのか。そこにはどんな魅力とビジネスとしての「うまみ」があるのか。「経営」という側面からラーメン店について考えると、日常的に食べているラーメンの味も少し新鮮に感じるかもしれません。今回お話を伺ったのは、ラーメンプロデューサーとして独自の方法論をもとに400店以上のラーメン店をプロデュースしてきた藏本猛Jrさん。藏本さんが今年10月に上梓した書籍『誰も知らなかったラーメン店投資家になって成功する方法』(合同フォレスト)にはラーメン店の「オ―ナ―」として資金を投資して稼ぐノウハウが示されています。「味」や「こだわり」だけではないラーメンビジネスの奥深さについて、数々のラーメン店を見てきた同氏ならではの経験を交えて語ってい
転売目的の購入者激増でファン涙目 過熱する「スニーカー投資」の世界
平日早朝から行列を生み出す、熱狂の正体
ある日、原宿のスニーカーショップの前には平日早朝にもかかわらず長蛇の列が。彼らのお目当てはこの日発売となる「ナイキ」のスニーカー。若者だけでなく、幅広い年齢層のユーザーが希少な人気モデル目がけて集結していました。もちろん開店と同時にそのモデルは完売。後日オークションサイトを見てみると、そのアイテムが高値のプレミアム価格で出品されていて――。今、スニーカーが世界的な大ブームです。アメリカでの市場規模は650億ドル(約7兆円)を超えるとされ、日本国内でも個々数年でスニーカー市場は5000億円を超える規模に成長しました。1990年代にもナイキの「エアジョーダン」や「エアマックス」を始めとしたスニーカーが流行しましたが、そのときと現在のブームではどこが違うのでしょうか。現在のスニーカーブームを語る上で欠かせないのがリセール(転売)の市場です。「e-bay」などのオークションサイトのみならず、最近では「GOAT」や「Stock X」などスニーカー専門の転売プラットフォーマーも現れ活況を呈しています。インターネットを駆使した転売市場の広がりは90年代にはなかったもの。なかでも「Stock X」はス