レゴランド、海外との比較で提案したい「ジャパン」の戦略
なぜ名古屋は値段相応でなかったのか?
レゴランド・ジャパン(名古屋市港区)が大幅値下げを断行して、夏休み商戦に臨んでいます。昨年4月の開業当初から「料金が高い」という客の声が多く、散発的な割引キャンペーンを打ってきましたが、2年目の夏にしてついに基本料金の引き下げとなった格好です。レゴはブロックを中心とした玩具メーカーとして世界的なブランド。レゴランドは運営会社こそ違いますが、日本を含め世界8カ国で展開されています。そんな中で「ジャパン」はなぜ苦戦しているのでしょうか。愛知県に住む私の知り合いで、レゴランド・ジャパンの開業1年ほど前にマレーシアのレゴランドを体験した家族がいます。もちろん、地元の名古屋にレゴランドが来ることは心待ちにしていて、オープンするとすぐさま足を運んでいました。ところが、その期待は半分、失望に変わってしまったようです。その違いを詳しく聞くと、「ジャパン」に足らなかったもの、そして今後、欠かせない戦略が見えてくる気がしました。
災害ボランティアが考えたい“経済効果”
被災地内外で貢献できるお金の話
西日本豪雨(平成30年7月豪雨)を中心に、災害が相次ぐこの夏の日本列島。被災地には多くのボランティアが駆け付けて復旧、復興に貢献していますが、各地の被害規模に比べればまだ人手や支援は足りないと見られています。ボランティアというと「無償」のイメージですが、逆にボランティアがお金を使うことで被災者が救われたり、ボランティア活動が被災地に経済効果を呼び込んだりする可能性もあります。そんな「ボランティアにまつわるお金の話」から、今できることを考えてみましょう。
「ジブリパーク」2022年開業までに乗り越えるべきハードル
施設やアクセス、レゴランドとの関係は?
スタジオジブリの作品世界を再現するテーマパーク「ジブリパーク」の計画が愛知県で進んでいます。愛・地球博記念公園(モリコロパーク)を再整備し、名作『となりのトトロ』や『もののけ姫』をイメージした施設が点在する基本デザインも公開されました。既に全国的な注目や期待度は高まっていますが、実現までに乗り越えるべきハードルも少なくありません。立地やその歴史を含めて、2022年のオープンまでに知っておきたいことをまとめてみました。
「ニッポンのお米」トレンド最前線はどんな味?
多様化か単一化かの岐路
ゴールデンウィークも迫り、本格的な行楽シーズンがやって来ます。お出掛けのお供や日常的な弁当、炊事で「お米」の味や銘柄を気にする人は多いのではないでしょうか。消費量が減っているとはいえ、日本人の主食である米。そのつくり方から食べ方、買い方の最前線を探ってみましょう。
金シャチ横丁が本日開業、「なごやめし」はどこまで進化する?
官民で広げるビジネスチャンス
ひつまぶしや味噌カツ、あんかけスパなど、名古屋地域で親しまれる独特の食文化「なごやめし」。ひと昔前は「濃い」「くどい」と否定的に見られていたものが、今や逆に庶民的なご当地グルメの代表としてもてはやされています。3月29日には名古屋城内に食をテーマにした「金シャチ横丁」がオープン。観光資源に乏しいという名古屋の汚名を返上しようと、官民入り乱れて貪欲にビジネスチャンスを広げています。
被災地への“お情け”ではない、地域再生のビジネスモデル
福島再生のカギを握る“コラボ力”
震災、原発事故から7年が過ぎた福島県。東京電力福島第一原発の廃炉作業はいまだ長く困難な道のりの途上にあります。一方で、被災者の立場を超えて地域の草の根的な再生に取り組み、成果を上げている人たちも少なくありません。福島県いわき市でオーガニックコットンの栽培や太陽光発電の普及に取り組む「いわきおてんとSUN企業組合」のビジネスモデルを見てみましょう。
「ダンボルギーニ」が震災復興の象徴になったワケ
石巻の梱包会社が広げる地域と防災の可能性
「ダンボルギーニ」をご存知でしょうか。ダンボールでつくるランボルギーニ。「3・11」で被災した宮城県石巻市の梱包会社によるプロジェクトです。遊び心とチャレンジ精神あふれる取り組みは全国で大きな反響を呼び、震災復興の象徴だと注目を集めるようになりました。その裏には地域への熱い思いと、防災の可能性を広げるメッセージも込められています。
日本酒界の異端児「醸し人九平次」が明かす“ドラマ”
新企画のセミナー受講レポート
醸(かも)し人九平次。このちょっと謎めいた響きの日本酒ブランドが今、海外でも「KUHEIJI」として注目されています。製造するのは名古屋市の東部、緑区に江戸時代から酒蔵を構える「萬乗(ばんじょう)醸造」。国内の他の日本酒ブランドとは一線を画し、ワインを意識した酒づくりを追求、実際にフランスでのワインづくりにも乗り出しています。そんな“異端児”な酒蔵が昨秋から「出張日本酒セミナー」を始めました。自社の宣伝やプロモーション活動ではなく、「日本酒とは何か」を理解してもらうための講義とテイスティングの会だというのです。そこで語られた職人たちの「ドラマ」の一部をお伝えします。
イノシシ1頭1万8千円、鳥獣駆除に奮闘する女性猟師のメッセージ
これが「狩りガール」の生きる道
シカ肉やイノシシ肉を使うジビエ料理。フランス語が語源で当地では高級料理としてもてはやされ、日本でも主に山間部で古くから親しまれてきました。しかし今、日本の里山は増えすぎたシカやイノシシによって荒らされ、農作物などの被害額は年間約200億円に上るとされています。その「鳥獣害対策」や地域活性化策としてもジビエが期待される中で、さらに注目を集めているのが愛知県で「狩りガール」「ハンター女子」とも呼ばれる女性猟師の清水潤子さんです。
いつか起こる震災への備え、「地震保険」で大丈夫?
国頼みには限界、新しい制度も熟知を
南海トラフ巨大地震や首都直下地震への備えが叫ばれる中、最近は北海道沖でも「超巨大地震」のリスクが切迫していると話題になりました。日本列島はどこでも大きな地震リスクを抱えています。必ず来る「次の震災」への備えは必至。お金の面なら「地震保険」がまず思い浮かぶと思いますが、それだけで安心はできるのでしょうか。