はじめに
6月19日から月末にかけて月決算企業の配当ラッシュ状態を迎えます。日本企業は東証の改革もあり、配当金を増やす企業が多くなってきています。2025年3月期の、配当総額は約18兆円と4年連続で過去最高となる見通しです。今期も増配を公表する企業が増加しています。個人投資家で配当を重視する方も多くいらっしゃると思います。今回は、配当に関わる指数を紹介したいと思います。
日経累進高配当株指数とは?
「日経累進高配当指数」と「日経連続増配株指数」は、日本経済新聞社が国内企業の配当に着目して開発した株価指数です。両指数とも2023年6月30日に開始されました。
上場企業の間では長期的に減配をせずに増配か配当を維持する「累進配当」を実施する企業が増加しています。また、投資家は配当利回りの高さを重視する傾向が強まっており、それらの観点を踏まえた指数が開発されました。
「日経累進高配当株指数」の主な特徴は、国内証券取引所の全上場銘柄が対象であり、実績ベースで減配せず増配か配当維持(累進配当)を10年以上続ける銘柄のうち、日経の予想配当に基づく配当利回りが高い順に30銘柄で構成されます。年1回定期見直しが実施され、毎年6月末に入れ替えが行われます。
また、時価総額ウエート方式で算出(日次終値ベース)、各銘柄のウエート上限は7%が原則となっています。なお、2010年6月末を基点(10,000)として遡及算出されています。
6月13日に定期入れ替えが行われ、新たに以下の銘柄が採用されました。
- 積水ハウス
- 飯田グループホールディングス
- 王子ホールディングス
- 三菱瓦斯化学
- 三井化学
- 日本ゼオン
- 日本化薬
- 科研製薬
- 小野薬品
- ENEOSホールディングス
- AGC
- 東京センチュリー
- 上組
一方で、除外された銘柄は以下の通りです。
- 大林組
- エクシオグループ
- システナ
- 住友精化
- フルキャストホールディングス
- イーグル工業
- IDEC
- 極東開発工業
- 三菱オブリ
- 日本エスコン
- 日新
- ナガセ
なお、仏系運用会社のアムンディ・ジャパンは2025年3月に日経累進高配当株指数(愛称:しっかりインカム)に連動する投資信託の募集を開始しています。NISAの成長投資枠でも購入でき、信託報酬は0.18%(税別)以内です。SBI証券、楽天証券、マネックス証券で販売しています。