はじめに

災害発生時の投資家の行動指針

災害時に最優先すべきは、相場よりも自分と家族の安全です。避難が必要であれば、相場よりもまず命を守る行動を取るべきです。安全が確保できたら、金融資産へのアクセス状況を確認しましょう。証券会社や銀行が一時的に取引を停止することもあるため、焦って注文を出そうとしても通らない場合があります。無理に動くのではなく、状況が落ち着くのを待つほうが賢明です。

また、情報収集では、SNSなどの不確かな情報に惑わされず、金融庁、証券取引所、主要メディアといった信頼性の高い一次情報を中心に、冷静に現状を把握しましょう。災害発生直後は市場が急激に動きますが、このタイミングで無理に買いに走ることはリスクが高い行為です。復興需要や経済の回復を見極めながら、段階的に投資を検討することが資産防衛につながります。

復興支援と投資家の社会的責任

利益を得られたなら、その一部を復興支援や寄付に回すことも考えたいところです。市場で冷静に立ち回ることによって得た資金を、被災地や復興活動に還元することは、投資家としての社会的責任を果たす行動です。

災害が落ち着いたら、自分の行動を振り返ることも大切です。「あのとき慌てて売ってしまった」「情報に踊らされて判断を誤った」という経験を記録し、次に活かすことで、より強い投資家になれます。BCP(事業継続計画)を企業だけでなく、個人投資家としても「災害時の資産管理ルール」を定期的に見直していきましょう。

災害は、いつか必ず訪れるものです。だからこそ、平時からの備えがすべてを左右します。命を守るための準備と同じように、資産を守る準備をしておくこと。それは不謹慎ではなく、むしろ責任ある投資家として当然の行動だと考えます。この機会にぜひそんな視点でご自身の投資への姿勢や資産のポートフォリオなどを見直してみてください。この記事があなたの投資の少しでも参考になれば幸いです。

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