はじめに

利益確定していい人のたった1つの条件は、「ライフイベント」

死んだ時に一番のお金持ちになるために、投資をしている人はいないでしょう。将来時点においてお金を使うために、NISAを活用してお金を増やすわけですから、売却すること自体に問題はありません。

ただし、儲かったからという目先の利益欲しさに売却することはおすすめしません。20年後・30年後にまとまった資産を築きたいから、長期・積立・分散投資を実践している人がほとんどだと思います。

目先の利益でいちいち売却していては、いつまでもお金が大きく増えることはないでしょう。投資の利益が次の利益を生み出す「複利効果」を活用するには長期目線で投資を継続することが大切です。

では、資産の売り時はいつがいいかというと、ライフイベントのタイミングです。「10年以上先に使うお金」の筆頭は、「子供の大学費用」と「自身の老後資金」です。しかし、10年以上先に使うお金は他にもあります。

自動車に乗っている人ならば、定期的に買い替えが必要なので、そのお金に使えます。比較的まとまったお金がかかる大きな家電類は耐用年数があるので定期的に買い替えが必要ですが、そういったお金にも使えます。家を修繕したり、リフォームしたりする場合のお金にも使えます。大学・大学院に通う、海外留学するなど、学び直ししたい時の学習費用に充てることもできるでしょう。

マネー相談に乗っていると、老後資金や余暇資金のために、投資で築いたお金を使えない人が多くいらっしゃいますが、お金は使ってこそ価値があります。人生の幸福度を高めるために、積極的に使っていきましょう。筆者も家族旅行や余暇のために、遠慮せずに資産を売却して使っています。

売却タイミングを分けて売却価格を平均化する方法も

元本割れせずにお金を引き出す目安として「15年」「20年」とお伝えしましたが、それでも値動きがあるので売却タイミングが気になる人がいるかもしれません。

少しでも高く売りたいのが人間の性ですが、日々価格が上下する中で、一番高いところを選んで売ることは実際難しいものです。今がチャンスと売ったら、その後大きく値上がりした…ということは「あるある」です。

そんなモヤモヤを解消する一手として、売却タイミングを分ける方法があります。

売却タイミングを分けて売却価格を平均化

(株)Money&You作成

売却タイミングを分けることで売却価格を安定することができます。後悔せずに、気持ちよくお金を使うことを考えれば、一考の価値がある方法だと思います。

将来時点の価格を「参照基準点」に設定して投資を行う

現在の水準を高いと考えてしまうのは「参照基準点効果」の罠に陥っていると考えられます。「参照基準点効果」とは、心の中に基準点を設けて考えてしまうことです。値動きのある資産を売買するときに、特定の日の価格を基準にして「高い」「安い」と判断してしまうことがあります。

史上最高値については、どの時点からみても高く感じます。日経平均株価5万円が高いと考える人は、今後、6万円、7万円…と上昇していっても投資をすることはできないでしょう。そうなるといつまで経っても株価上昇の恩恵を受けられなくなります。

プロでも予想が難しい相場において、短期的な目線で高いか低いかを考える必要は一切なく、そうした感情を排して市場に参加することが、投資成功の秘訣です。

投資とは、将来増える資産にお金を投ずることです。20年、30年、40年先に株価がどうなっているかという予想は比較的簡単です。世界は人口増大に伴い確実に経済成長していきます。2025年現在の世界人口は82億人、国連「世界人口推計」によると、2058年には100億人を突破、2080年代半ばに人口が103億人に達して、ピークをつけると推計されています。

人口が増えれば、消費が増え、その消費を支えるために生産も増え、経済は拡大していきます。「世界人口増大→経済拡大→企業業績拡大→株価上昇」という流れで世界全体は成長していくでしょう。

インフレも株価水準を押し上げる要因となります。インフレを転嫁して企業収益が上がれば、株価上昇という流れになります。今後は人手不足、材料費高騰、半導体の高騰、電気代の高騰などでインフレ傾向が続いていくことが予想されます。

大事なことは、将来時点の価格を「参照基準点」に設定して投資を継続していくことなのです。

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