はじめに

2025年も残すところあと4日となりました。この1年を振り返ると、金融市場は活況を呈しました。先週にはS&P500とニューヨークダウが過去最高値を更新。日経平均株価も2024年末から約25%上昇し、3年連続の2桁プラスという力強い足取りで終えようとしています。

年後半はゴールド(金)を筆頭に、銀、プラチナ、パラジウムといった商品市況も高騰しました。投資信託の上昇率でも、ゴールド関連ファンドが1位となっています。

しかし、2026年を目前に控え、投資家は少し気を引き締める必要があるかもしれません。


2026年「午年」は調整の年か?

相場格言には「辰巳天井、午(うま)尻下がり」という言葉があります。これは十二支のサイクルにおいて、辰年・巳年で上昇した相場が、午年に反落しやすい傾向を指したものです。実際、過去のデータを遡っても、午年は他の干支に比べてパフォーマンスが冴えないというアノマリー(経験則)が存在します。

好調だった2025年の反動が懸念される中、来年の戦略として注目したいのが「高配当ETF」です。今回は、2026年の守りと攻めの要となる、国内の高配当ETFを紹介します。

1. NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信(1489):純資産総額4,739億円(12月25日時点)

日経平均構成銘柄の中から、予想配当利回りの高い原則50銘柄で構成されます。年1回(6月末)の銘柄入替により、業績悪化で減配リスクが高まった銘柄を自動で除外してくれるため、手軽に高配当投資を続けられます。組み入れ銘柄にはINPEX(1605)や日本たばこ産業(2914)、アステラス製薬(4503)、本田技研工業(7267)、みずほフィナンシャルグループ(8411)が名を連ねます。

2. 上場インデックスファンド日本高配当(1698):純資産総額541億円(12月25日時点)

TOPIX1000と東証REIT指数という2つの指数の構成銘柄のうち配当利回りが高い銘柄を株式から90銘柄、REITから10銘柄を選び、指数化した「東証配当フォーカス100指数」に連動を目指すETF。組み入れ上位銘柄は、日本たばこ産業(2914)、中外製薬(4519)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、トヨタ自動車(7203)、キヤノン(7751)です。

3. iFreeETF TOPIX高配当40指数(1651):純資産総額868億円(12月25日時点)

TOPIX100構成銘柄のうち、配当利回りが相対的に高い40銘柄で構成されています。年に1回自動的に銘柄入替が行われるため、個別銘柄での高配当投資と異なり、管理の手間が不要です。「年4回」の分配金支払基準日があることが特徴です。組み入れ銘柄には、みずほフィナンシャルグループ(8411)、三菱商事(8058)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、三井物産(8031)、伊藤忠商事(8001)などメガバンク、商社株が上位を占めます。

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