はじめに

2026年、日経平均は4桁を超える上昇で「跳ね馬」のごとくスタートしました。しかし、格言では「午尻下がり」とされ、過去のデータも大きな振れ幅を示唆しています。本記事では、米国の緩和シフトや国内の積極財政といった強気材料を分析しつつ、急なスピード調整への警戒を説きます。アノマリーを予言ではなく「点検の引き金」とし、強気一辺倒を排した緩急自在な投資戦略で、この難局を乗り切る指針を提示します。


「午」は飛躍の象徴、しかし、アノマリーで午年は?

2026年は午(うま)年ですね。2025年にドラマ『ロイヤルファミリー』の人気が波及したことで、競馬も注目を増しているようです。縁起物とされる飾り駒「左馬(ひだりうま)」も目につきますね。

日本文化では古くから、午には「走る」「勢いがある」「前進・行動力」「活発・エネルギッシュ」といったポジティブな意味合いが結びつけられてきました。このため、商売やキャリア、新しい挑戦といった文脈では、「午年は飛躍の年」「動くと良い年」と語られることが多いのは事実です。2026年1月6日の日経平均株価は5万2518円08銭で、過去最高値を約2カ月ぶり(10月末以来)に更新しました(7、8日は下落)。午年の幕開けとして、スタートダッシュや飛躍と表現できる勢いを見せました。

しかし、9日の雇用統計の発表のあと、読売新聞が「高市政権は23日召集が予定される通常国会の冒頭で衆院解散を検討」と報じたことでドル円は噴き上げ、一時158円台まで円安進行、日経平均先物も急上昇し最高値をつけるなど、ボラタイルな年初の値動きとなっています。

経済や株式市場のアノマリーでは、必ずしも「午年=飛躍」とは言い切れないようです。

格言「午尻下がり」と2025年相場の振り返り

「辰巳天井、午尻下がり」は、干支と相場の動きを結びつけた代表的な格言です。一般に広く流布している全文は、「辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ、戌笑い、亥固まる、子は繁栄、丑つまずき、寅千里を走り、卯跳ねる」という形で紹介されます。

この言い回しが示す核心はシンプルで、「辰年・巳年に相場が盛り上がって天井を付けやすく、その反動で午年は尻すぼみ(下落)になりやすい」という連想です。

2024年の辰年は年間で見れば上昇しました。2025年の巳年は日経平均が50,000円を超える大きな上昇を見せ、天井をつけたような印象を受けている方もいるかもしれません。2025年10月31日につけた高値を今週に超えてきたことを踏まえると、「あれが天井ではなかったのか」と感じる方も多いのではないでしょうか。

格言は「点検の引き金」として活用する

ここで最初に釘を刺しておきたいのは、格言は予言ではなく、あくまで経験則に過ぎないという点です。干支そのものが企業収益や金利、為替を動かすわけではありません。

それでも投資家がこの手の格言に惹かれるのは、相場がしばしば「上がり過ぎの反動」「期待先行の調整」「金融環境の変化」といった“循環”で説明できる局面を持ち、格言がその循環を短い言葉で記憶しやすくしているからです。

つまり、干支アノマリーは当てにいく道具というより、「いま自分は熱くなっていないか」「上昇が続いた後に何が起こりやすいか」を点検するチェックリストとして使うのが、プロの活用法です。

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