はじめに

NISAでつみたて投資を始めてしばらく経った方から、「NISA以外にもできる投資はありますか?」と質問をいただくことがあります。NISA以外の投資を検討する前に、意外と知られていないのが「成長投資枠」の活用です。

成長投資枠で投資可能な商品の特徴や投資方法、NISA全体での使い分けについて解説します。積立投資の“次の一歩”として、自分に合った投資の選択肢を見つけるヒントになれば幸いです。


積立だけではもの足りない人へ

投資をはじめる多くの方が、第一歩としてNISAのつみたて投資枠を使って、積立投資からスタートします。投資について学んで商品を選び、積立金額を決めて設定したら、あとは淡々と積み立てていくだけ。良い意味でも悪い意味でも“することが少ない”投資方法です。

NISAは成長投資枠の使い方次第で、投資の幅をさらに広げることができるのですが、多くの人が成長投資枠の存在は知っていても、“どう使いこなすか”までは理解できていないことがあります。その結果、せっかくの成長投資枠の活用を見落としがちです。

NISAがきっかけで投資への興味が湧き始めた方、つみたて投資で“待つだけ”がもの足りないと感じてきた方、非課税枠をもっと活用したい方は、成長投資枠の活用も検討してみましょう。

つみたて投資枠と成長投資枠の主な違いは、「年間の投資枠」と「投資できる商品の幅広さ」です。

「投資額を増やしたい」「投資対象を広げたい」といういずれのニーズにも応えられるのが、成長投資枠のメリットです。

つみたて投資枠は最大月10万円、年間120万円まで積立可能ですが、つみたて投資枠を満額利用していないからといって、成長投資枠を使えないわけではありません。成長投資枠だけでも、つみたて投資枠と併用でも、自分の投資方針に応じて使うことができます。

つみたて投資枠の対象商品は、345本(2025/11/7時点)に限られていますが、成長投資枠では投資信託だけでも2,000本以上、さらに個別株式やETF、REITなど、選択肢が一気に広がります。だからこそ、それぞれの商品の特徴を理解して、選ぶことが大切です。

成長投資枠だから投資できる商品の特徴

では、成長投資枠で投資できる商品の特徴を見ていきましょう。

【個別株式】
国内の個別株式だけでなく、外国株式も対象です。各証券会社の取扱い銘柄によって投資可能な外国株式は異なり、楽天証券、SBI証券、マネックス証券などでは米国株式のほか、中国株式にも投資可能です。

個別株に投資をする目的としては、株価上昇に伴う値上がり益(キャピタルゲイン)だけでなく、株主優待や配当金(インカムゲイン)を目的として投資する方もいます。

【投資信託】
つみたて投資枠では選べない指数、特定のテーマ、国、コモディティ(商品)などの投資信託も対象です。

例:REIT(リート)関連ファンド、金(ゴールド)連動ファンドなど

また、NISAでは「毎月分配型」の投資信託は対象外ですが、「隔月分配型」や「年4回決算型」は成長投資枠で投資可能です。

【上場投資信託(ETF)】
ETFは投資信託の一種ですが、個別株と同じように証券取引所に上場しており、リアルタイムで取引できる点が特徴です。

日本のETFは株価指数に連動するものが主ですが、連動対象の指数は債券、REIT、コモディティなど幅広く、世界の様々な資産に低コストで分散投資できるのがメリットです。成長投資枠では海外ETFも対象であり、米国ETFのほか中国ETFや韓国ETFなどにも投資可能な証券会社もあります。

ただし、ETFは個別株と同様に口数単位での取引となるため、金額指定で売買することができません。そのため、希望の金額ちょうどで取引をすることができず、積立投資にも不向きです。また、ETFは配当金を自動再投資できないため、複利効果が弱まります。

【上場不動産投資信託(REIT)】
投資信託型のREITファンドは、複数のREITにまとめて投資する仕組みですが、上場REITは個別に選べる点が異なります。個別株と同じように証券取引所でリアルタイムに売買可能です。

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