はじめに
「政策×技術」で大相場に発展する可能性
【ペロブスカイト型太陽電池】

年末年始にアップした記事では、「地熱発電やペロブスカイト型太陽電池は、今後も研究開発と普及に向けた動きが出てくる」と述べました。地熱発電とペロブスカイト型太陽電池は、いずれも、国産エネルギーとしての事業化が可能だからです。政府は、化石燃料の利用が多い中小事業者に対して、「屋根に太陽光発電パネルが設置できるか、どのくらい設置の余地があるのか」について報告するよう義務付けました。いわば、現在はペロブスカイト型太陽電池の普及に向けた調査・準備段階ということです。
普及のロードマップとして、「2040年をメドに約20ギガワット(一般家庭550万世帯分に相当)を導入」という目標を策定。高市首相が「国産エネルギー」へのこだわりを見せていることから、従来普及してきた「中国製のシリコン太陽電池」については、補助金が削減される方向に進む可能性が高いと思われます。その点、原材料のヨウ素が国内でまかなえるペロブスカイト型太陽電池については、今後も継続して国家予算が投入され、新技術の開発や、市場への新規参入企業が相次ぐことが予想されます。
株式市場では高市内閣への期待、つまり「サナエノミクス関連」として投資資金が向かっている側面が強く、2月8日の解散総選挙で自民党が単独過半数を取るなど大勝すれば、他のサナエノミクス関連株と同様、人気が継続する公算が大きいでしょう。
もっとも、現在は前述のレアアース関連株と同様、企業収益への貢献はまだ先の話であり、収益貢献への具体的な道筋が見えてくるまでは、「材料噴出時に急騰→その後下落」を繰り返す展開が予想されます。ただ、レアアース関連株よりは収益化の現実度は高く、今後数年で関連株が大相場に発展する可能性を秘めるテーマといえそうです。
【フュージョンエネルギー(核融合発電)】
高市首相が高い関心を持ち、自らのYouTubeチャンネルでも取り上げているフュージョンエネルギー。政府は、「次世代のクリーンエネルギー」として開発を進め、2030年代に実証化を目指す方針を掲げています。
“2030年代”と時期が幅広く、2030年早々にスタートするのか、後半になるのかでかなり話が変わってきますが、実際に核融合発電を手掛けるスタートアップ企業の担当者によると、「すでに核融合発電に必要なプラントや真空管などの部品については発注済み。もし、第一号炉が完成すれば、核分裂エネルギーを活用する原子力発電と違って事故発生時などの安全性が高いため、先進国はもちろん、経済新興国でも活用が広がる可能性が高い」。つまり、一号炉が完成し、その有用性が実証された時点で、市場は日本国内にとどまらず、世界を相手にしたビジネス展開が期待できるということです。
また、同担当者は「核融合炉のメンテナンスに関してはまだ世界で確立されていないが、今後はものづくりが得意な日本企業が同分野で世界をリードする可能性がある」とも指摘。2030年前後には、関連株の本命企業が見えてくると思われるため、いまは関連株の下調べを進め、本命企業が表れるのを待つ時期と考えるべきでしょう。