はじめに
「株式売り出し」は個人投資家にもチャンス?
政策保有株の売却は、市場への「株式売り出し」という形で行われることが多くあります。株式売り出しとは、すでに発行されている株式を、広く一般の投資家に売却することです。株式を上場する際や、今回のように大株主が持ち分を減らすような場合に実施されます。
この株式売り出しは、既存株主が持分を売却して市場での流動性を高める効果があるだけでなく、個人投資家にとっても「ディスカウント価格で購入できるチャンスがある」点にメリットがあります。申し込みをして抽選に当選した場合は、市場価格よりも数%低い価格で株式を取得できる可能性があるためです(※申し込み方法は各証券会社のHP等で確認できます)。
なお、株式売り出しは公募増資や第三者割当増資とは違い、新たに株式が発行されるわけではないため、発行済株式総数は増加しません。あくまで市場に流通する株式数が増加します。
業績好調な企業の「一時的な下落」を狙う戦略
筆者自身、政策保有株を売却する「株式売り出し」を公表した企業の株を購入し、利益を出せた経験が多々あります。最近の例では、熊谷組や関電工などです。
熊谷組は、大株主である住友林業が同社株の売り出しを公表しました。決算そのものが好調だったことなどから、購入に踏み切りました。関電工の場合も、大株主である東京電力HD傘下の東京電力パワーグリッドが売り出しを公表しました。同社は同日に「3期連続での過去最高益予想」を公表したにもかかわらず、売り出しの発表によって株価が下落していたため、そこを買い場と判断して購入しました。
今後も、業績が好調で高配当の企業が「政策保有株の売却」を発表し、それによって株価が一時的に下落する場面が生じる可能性があります。個人投資家にとって絶好の投資チャンスとなるかもしれません。政策保有株解消のニュースには、ぜひ注目してみてください。
※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。
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