はじめに
バークシャーによる「次の日本株買いの一手」は到来しない?

バフェット氏は、2024年の「株主への手紙」の中で、「グレッグは彼ら(5大商社)と何度も会談しており、私たちは二人とも彼らの資本配分の手法、経営陣の手腕、投資家に対する姿勢を高く評価している」と説明。また、5社の持ち株比率について、「バークシャーの株式保有比率は、当初から10%未満に抑えることで合意していましたが、この上限に近づくにつれ、5社はこの上限を適度に緩和することに同意してくれました。今後、時間の経過とともに、この5社の持ち株比率はいくらか増えていく可能性が高いでしょう」と言及しています。
アベル氏は、現時点で保有している銘柄について「数十年は保有し続ける方針」と明言していることを考えると、やはり5大商社についても保有を続け、すぐに手放す考えがないことは間違いないでしょう。ただ、バフェット氏が2024年の「株主への手紙」の中で、日本への投資について1ページ近くを費やして説明していたことを考えると、アベル氏の日本株への投資熱は、バフェット氏に比べてやや冷め気味と受け取られても仕方ない内容です。
2025年12月のコラムの中で、筆者は「バフェットは日本株投資の“次の一手”で日本の金融セクター、中でもメガバンクに投資する可能性がある」と述べました。その理由は、「5大商社株は、すでに保有比率の上限いっぱい付近まで買い増しされている」こと、「時価総額や成長性など複数の観点から、次に触手を伸ばすとすればメガバンク」と考えたからです。しかし、2025年のアベル氏の「株主への手紙」の日本株の扱いを見ると、「次に触手を伸ばすとしたら」の“たらればの一手”は期待薄と考えるべきかもしれません。
アベル氏は、「長期的な経済見通しに根本的な変化が見られた場合には、持ち株の保有比率を大きく調整する可能性がある」としています。その点で、来年も日本株への投資スタンスが大きく変わる可能性がないと断言することもできません。来年のアベル氏の「株主への手紙」で日本株への投資スタンスにポジティブな変化を期待したいところです。
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