はじめに

親が伴走するためのマネープラン設計

FPとして多くのご家庭の相談を受ける中で実感するのは、「留学費用は大学入学と同時に準備を始めた家庭が最も余裕を持てる」という事実です。

留学に向けた4年間のロードマップの一例として、大学1年次に奨学金情報の収集・語学試験対策・積み立て開始、奨学金応募準備・留学先の選定と出願準備、大学2〜3年次に留学実施(1〜2年間)、大学3〜4年次に帰国後の就職活動・卒業論文、という流れが現実的です。

もしくは、大学1年の段階で留学するケースもあるでしょう。どちらにしても、奨学金を取るという本人の努力と、親は家計と奨学金のやり繰りで綿密に準備する必要があります。

円安・インフレへの備えを「本気で」考える

1ドル=130円台から160円台への推移だけで、同じ授業料が実質約20%以上も値上がりします。FPとして特にお勧めしたいのが外貨での積み立てです。留学1〜2年前から毎月一定額を外貨で積み立てることで、為替変動リスクをドルコスト平均法的に平準化できます。並行して、円建てで毎月3〜5万円を積み立てるだけで2〜3年後に100〜200万円の準備資金が生まれます。

加えて、学費を一括換金するのではなく学期ごとに必要な分だけ送金する「分割払い化」も有効な時間分散策です。為替リスクへの備えで最も大切なのは「完璧なタイミングを狙わない」こと。時間を味方につけて少しずつ積み重ねることが、家計を守りながら夢を実現する王道です。

留学を「人的資産」への投資と捉え、将来の富に変える

留学に多額の費用を投じることは、一時的に金融資産を減らすことになりますが、そこで得られる言語能力、専門知識、異文化適応能力は、将来の稼ぐ力「人的資産」を劇的に向上させることにつながります。

また、長寿化が進む現代において、若い時期に海外で得た経験や人間関係という「無形資産」は、その後の長い人生において何度でも活用できる強力な武器となります。奨学金という負債を抱えることに不安を感じる方も多いかもしれませんが、それが将来の自分に対する有利な投資にもなります。

大切なのは、支給される奨学金の額だけでなく、為替レートの変動や現地の物価水準を考慮し、余裕を持った資金計画を立てることです。お子様の「留学したい」という志は、長い人生においてかけがえのない財産になります。まずはお子様とオープンに費用の話をしてみることから始めてみてください。

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