はじめに

AI半導体関連銘柄に資金が集中する中、意外にもスシローを運営するフードアンドライフカンパニーズ(3563)が上場来高値を更新しています。直近の2026年9月期第2四半期決算では大幅増収増益を達成。同時に通期業績予想の上方修正を発表し、時価総額1兆1000億円超の大型株として堂々たる存在感を示しています。

一方、同じ回転寿司チェーンでありながら、くら寿司(2695)の株価は冴えない展開が続いています。時価総額約1,000億円と規模の差はあるものの、なぜこれほどまでに投資家の評価が分かれるのでしょうか。


決算が示す圧倒的な成長力の差

フードアンドライフカンパニーズの2026年9月期第2四半期決算は、投資家の期待を大きく上回る内容でした。売上収益2,541億円(前年同期比+24.7%)、営業利益280億円(同+43.7%)という大幅な増収増益を達成。

特に注目すべきは営業利益率の改善です。前年同期の9.5%から11%に上昇し、成長と収益性の両立を実現しています。この好業績を受けて同社は通期予想を上方修正し、売上収益を4,850億円から5,050億円へ、営業利益を405億円から485億円へと大幅に引き上げました。

対するくら寿司の直近26年10月期第1四半期決算は、売上高629億円(前年同期比+7.5%)、営業利益15億円(前年同期比+13.6%)と増収増益ではあるものの成長ペースに明らかな違いがあります。

海外戦略の成否が明暗を分けた?

最大の違いは、海外展開の成否にあります。フードアンドライフカンパニーズの海外スシロー事業の売上収益は940億円(前年同期比+60.0%)と大幅な伸びを記録。中国大陸での店舗拡大が順調で、12月に上海にオープンした店舗が人気を博し、近隣の済南・無錫・寧波へも好影響が波及しています。海外事業の営業利益は156億円(前年同期比+92.8%)とほぼ倍に拡大。決算説明資料によると、中国大陸では「上海を起点に周辺都市へ連続出店し、好評いただいている。その反響はSNSを通じて北京・広州・成都へと波及し、中国大陸で集客力が加速度的に高まっている」と力強い表現がされています。

海外店舗数は279店舗(前期末比45店舗増)まで拡大し、通期では320店舗超を目指すとしています。立地を厳選した慎重な出店と、現地ニーズに合わせたオペレーションの最適化が奏功している形です。

一方、くら寿司も米国89店舗、アジア62店舗で海外展開を進めていますが、スケールとスピードの面でフードアンドライフカンパニーズに後れを取っており、海外事業の成長力に明確な差が出ています。

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