はじめに

「学費」ではなく「教育費総額」で比較する

前述のように、高校選びでは、「授業料」だけで判断しない視点が重要です。

授業料は無償化によって公立と私立の差が縮まりましたが、他の費用は大きく違ってきます。その点を含め、筆者の高1の息子の受験例をもとに教育費総額を見てみましょう。

例えば、公立高校に進学し、1年生から地元公立校に強い塾で英数だけ対策し、3年に向けて大手予備校のサテライン講座など徐々に増やすと計画した場合、3年間の塾代が150~200万超になるケースもあります。

一方、私立高校では、学校内の補習や受験対策が充実しており、「塾なしで大学受験まで進めた」という声もあります。

もちろん学校や塾ごとの差はありますが、私立と公立で教育費の逆転現象も起きうることを前提に、学費だけではなく、“教育費総額”で比較する時代になっているのです。

私立の学校説明会やパンフレットでは、偏差値や進学実績だけではなく、前述したような補習体制に加え、 講習費の有無まで確認しておきたいところです。

制度を「お守り」にして、子どもの可能性を広げるために

2026年度、高校進学を取り巻く環境は、「お金を理由に諦める時代」から、「制度を使いこなして選択肢を広げる時代」へ変わり始めています。だからこそ、高校受験を考え始めたご家庭が今やっておきたいのは、以下の3つです。


自治体独自の「上乗せ支援」の有無を調べる
「塾代込み」で3年間の総額を比較する
入学前に必要な現金を把握する


一方で、選択肢が増えた分、人気校への志願者集中や倍率上昇という新たな変化も見え始めています。「お金」の不安がやわらいだからこそ、これからは早めの学校リサーチや学力対策の重要性も高まっていくでしょう。

今回の無償化で大きく変わったのは、「私立か公立か」ではなく、“子どもに合う学校をフラットに考えやすくなった”ことなのかもしれません。だからこそ、お子さんがどんな高校生活を送りたいのか、ご家族で話してみてください。

お金の不安を「準備」に変えて、お子さんの個性を一番輝かせられる学校選びへ。制度を賢く使いこなす家計管理が、子どもの未来への大きな支えになるはずです。

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