はじめに
オルカン派がAI投資をするなら何を買う?
では、オルカンやS&P500を積み立てている人が、AI投資を少しだけ上乗せしたい場合、どのような商品を選べばよいのでしょうか。
AIに少し傾けたいなら、NASDAQ100も選択肢
AI関連の投資信託やETFを選ぶ前に、まず候補に入るのがNASDAQ100です。NASDAQ100は、AIテーマ型の商品ではありません。ナスダック市場に上場する時価総額の大きい非金融企業で構成される指数で、AI関連企業だけに投資するものではありません。ただし、構成銘柄の上位には、エヌビディア、マイクロソフト、アップル、アマゾン、アルファベット、メタ・プラットフォームズなど、AIの開発や活用に深く関わる企業が多く含まれています。そのため、オルカンよりもAI・テクノロジー色を強めたいけれど、AIテーマ型ファンドほど尖らせたくない人にとっては、中間的な選択肢といえるでしょう。
少額で自動積立したいなら、AI関連投資信託
「毎月5,000円だけ」「オルカンと同じように自動で積み立てたい」という人には、AI関連の投資信託が使いやすい選択肢になります。たとえば「イノベーション・インデックス・AI」は、世界のAI関連企業に投資し、AI関連株式の指数に連動する投資成果を目指すファンドです。
投資信託のメリットは、少額から積立設定がしやすいことです。ネット証券では100円や1,000円といった金額から買い付けできる場合も多く、オルカンやS&P500と並べて、毎月自動で積み立てやすい点が魅力です。
一方で、テーマ型の投資信託は、一般的なインデックスファンドに比べると信託報酬が高めになりやすい点には注意が必要です。購入前には、投資対象だけでなく、信託報酬や純資産総額、値動きの大きさも確認しておきましょう。
日本円でAIテーマに投資したいなら、東証上場ETF
もう少しAIテーマに踏み込んで投資したい人には、東証に上場しているAI関連ETFも選択肢になります。たとえば「iシェアーズ AI グローバル・イノベーション アクティブ ETF(408A)」や「グローバルX AI&ビッグデータ ETF(223A)」などの商品があります。
東証上場ETFのメリットは、日本株と同じように日本円で売買できることです。また、投資信託が1日1回算出される基準価額で売買されるのに対し、ETFは市場が開いている時間帯であれば、リアルタイムの市場価格で売買できます。値動きを見ながら自分のタイミングで注文を出せる点は、ETFならではの特徴です。
ただし、投資信託のようにすべての証券会社で同じように自動積立できるわけではなく、対象銘柄や設定条件は証券会社によって異なります。
より攻めるなら、海外の半導体ETF
さらにAIの成長を支えるインフラ部分に集中したい場合は、米国市場に上場する半導体ETFも候補になります。代表的なものには「SMH(ヴァンエック半導体ETF)」や「SOXX(iシェアーズ・セミコンダクターETF)」などがあります。AIの進化には、高性能な半導体が欠かせません。その意味で、半導体ETFはAI需要の拡大を取り込む選択肢の一つといえます。
ただし、SMHやSOXXは、AI全体に幅広く投資する商品というより、半導体関連企業に集中するETFです。AI関連投資の一種として見ることはできますが、値動きは半導体市況や特定企業の業績に大きく左右されやすくなります。そのため、初心者が最初に選ぶ商品というより、リスクを理解したうえで、より攻めたい人向けの選択肢と考えた方がよいでしょう。
整理すると、AIに少し傾けたい人はNASDAQ100、少額で自動積立したい人はAI関連投資信託、日本円でAIテーマETFを買いたい人は東証上場ETF、より攻めて半導体に集中したい人は海外ETFという選び方になります。
商品を選んだら資産全体のうちAI関連投資に回す割合を決めてみましょう。目安は5%~10%程度。あとは気になる商品の信託報酬や投資対象、NISA成長投資枠の対象かどうかを確認し、無理のない金額から始めるだけです。
AI投資は「一発逆転」ではなく「未来への参加」と考えよう
オルカン派がAIをかじるなら、主役を入れ替えるのではなく、いつもの積立に少しだけスパイスを足すくらいの感覚で十分です。
世界中に広く投資する土台(コア)はそのままに、これからの社会を変えていくかもしれないテーマに自分の資産の一部(サテライト)で小さく参加してみる――そんな距離感を持てれば、AI投資は怖いものでも、焦って飛びつくものでもなくなります。
未来に期待しながらも、家計や将来設計は大きく揺らさない。オルカン派にとってのAI投資は、そのくらい軽やかで現実的な付き合い方がちょうどよいのではないでしょうか。
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