はじめに
日本市場は空洞化する? 機関投資家の動向とガバナンスへの期待
23時間取引の開始をきっかけに、米国株の運用を本格的に検討される読者の方も多いかと思います。ここで改めて、米国株投資のメリットとデメリットを整理しておきましょう。
メリットとしては、長期的な経済成長と、株主を重視する手厚い利益還元(高配当・連続増配)を期待できる点が挙げられます。
代表的な株価指数であるS&P500などは、これまで数々の危機を乗り越え、長期にわたって右肩上がりに成長し続けています。S&P500の組入銘柄として採用されるには、時価総額が82億ドル以上、浮動株時価総額が41億ドル以上でなければならないなど、複数の条件を満たす必要があり、非常に厳しく選別されています。
さらに、米国企業は株主還元を重視しています。50年以上連続して配当を増やし続けている「配当貴族」と呼ばれる企業が数多く存在します。
例えば、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)は69年、世界中で愛される飲料メーカーのコカ・コーラは63年、ヘルスケア分野で多様な商品をグローバルに展開するジョンソン・エンド・ジョンソンは63年連続で増配を行っています。
また、日本株と異なり、多くの主要ネット証券で「1株」単位から、数千円〜数万円程度の少額で有名企業に投資できることも個人投資家にとっての魅力です。そしてエヌビディア、アップル、アルファベット(Googleの親会社)、マイクロソフト、Amazonといったイノベーションを牽引する巨大グローバル企業が集積していることこそが、米国市場の強みなのです。
円高時に資産が目減りする「為替差損」と情報格差の壁
一方で、デメリットは、円高が進んだときに日本円換算での資産価値が目減りする「為替差損」が発生することです。
株価自体が上昇していても、購入時より円高(例えば1ドル150円から130円)になると、日本円に戻す際に為替の損失によって株自体の利益が相殺されてしまう可能性があります。また、日本企業に比べると細かな企業情報を得にくいという情報格差も挙げられます。
12月の取引時間延長の解禁後、日中の取引がどの程度の規模になるかは現時点では未知数です。しかし、12月6日からこの23時間取引は実施されます。市場の取引時間が延長されるという事実は、資産形成を目指す投資家として、留めておきましょう。
※個別銘柄の動向や見解は、特定の株式の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただきますようお願いいたします。
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