はじめに
・三井住友「Oliveフレキシブルペイ Visa Infinite」と三菱UFJ「エムット Excellent Club」の条件や特典の違いを比較
・資産残高やカード利用額などの条件を満たすことで、双方のプラチナカードを年会費無料(実質含む)で保有可能
・特典のみにとらわれず、資金の一箇所集中によるリスクや機会損失を踏まえた資産設計が重要
三井住友フィナンシャルグループと三菱UFJフィナンシャル・グループが、富裕層に向けたサービスを打ち出しました。どちらも銀行口座とクレジットカード、証券等をひとつにまとめ、残高の多い顧客に手厚く報いる仕組みです。
自身が対象に該当すれば、プラチナカードが年会費無料で持てる上に、ポイント還元は最大20%、クレカ積立は6〜7%。ミシュラン星付きレストランのディナーや美術館の貸し切りといった体験、銀行手数料や金利優遇まで用意されています。
2つのクレジットカードは何が同じで、何が違うのか。そして自分は年会費無料の対象になるのか、ならないのか。条件を分解しながら、判断の分かれ目を整理します。
退職金や資産形成層も対象に。メガバンク2行が富裕層サービスを強化
三井住友フィナンシャルグループは2026年5月に「Oliveフレキシブルペイ Visa Infinite」を開始し、三菱UFJフィナンシャル・グループも2027年3月に「エムット Excellent Club カード プラチナ アメリカン・エキスプレス®・カード」が誕生すると発表しました。
対象になりうるのは、投資や事業で資産を増やした層や、代々の継承で積み上げた層だけではありません。退職金でまとまったお金が口座に入る年代も入ってきます。「富裕層向けのクレジットカード? 自分には縁のない話」とは限らないのです。入会と年会費、ポイントと体験、金融サービス。3つの角度から、判断の分かれ目まで整理します。
年会費を「無料」にできる三井住友と「初めから無料」の三菱UFJ
Oliveフレキシブルペイ Visa Infinitは年会費99,000円(税込)で、申込制のため招待は要りません。年会費は有料ですが、ゼロにする道が2つあります。
ひとつは資産残高で条件を満たす方法。「Olive資産運用サービス」に申し込んだうえで、三井住友銀行の円普通預金500万円以上、SBI証券残高500万円以上、両者の合計5,000万円以上をすべて満たすことが条件です。円定期預金や外貨預金は判定に入りません。2年目以降は毎月の資産判定に加え、年間100万円以上のカード利用が必要です。
もうひとつは決済額で還元を受ける方法。継続特典として、年間400万円利用で40,000ポイント、700万円利用で110,000ポイントが付与されます。年間700万円を安定して使えるなら、年会費を上回る計算です。
一方のエムット Excellent Clubは、現在の「三菱UFJ銀行 エクセレント倶楽部」が2027年3月に名称変更し生まれ変わります。現在も変更後も入会金も年会費も永年無料。ただし入会資格は、三菱UFJ銀行の資産運用残高1,000万円以上、または預り金融資産残高3,000万円以上で満20歳以上の個人です。なお、入会資格は現行のエクセレント倶楽部と同一とされています。すでに条件を満たしている方は、いま現行組織に入っておくという手もあります。
整理すると、Oliveフレキシブルペイ Visa Infiniteは年会費を「消しにいく」設計、エムット Excellent Club カード プラチナ アメリカン・エキスプレス®・カードは資格を満たした人にサービスが付いてくる設計です。